更新日:2019年9月13日
胸椎圧迫骨折11級の示談交渉事案。
みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Wさん/20代 学生
交通事故で胸椎圧迫骨折の怪我をして、後遺障害が認定されたものの、
妥当であるか判断したいとして相談に来られました。
相談の結果、後遺障害等級は妥当と判断、示談交渉を受任し解決に至りました。
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事故はこうして起こった
Wさんは、知人が運転する自動車の後部座席に同乗していましたが、
知人がスピードを出しすぎ、カーブで自動車を横転させてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
この事故で、Wさんは胸椎圧迫骨折の怪我をしてしまいました。
治療を続けたものの、脊柱の変形と手のしびれが残ってしまい、
後遺障害申請をしたところ、脊柱変形11級、手のしびれは後遺障害に該当しないと判断されました。
この認定結果について、問題がないかを確認したいとして当事務所に相談に来られました。
相談において、後遺障害診断書・後遺障害等級認定票などを確認したところ、
脊柱変形11級は問題ないと判断できました。
一方、手のしびれは客観的所見はないと診断されているものの、
事故後一貫して継続し、治療を受けている状況でした。
そのため、後遺障害が認定される可能性がないとは言い切れませんでした。
ただ、仮に認定されたとしても14級にとどまるとみられ、
最終的認定される後遺障害等級や示談金には影響がないと判断されました。
そこで、手のしびれについても異議申立等の手続きは行わず、
11級7号前提で示談交渉を進めることになりました。
示談交渉では、逸失利益・過失割合等が争いになりましたが、
保険会社からの譲歩を引き出し、約912万円で解決することができました。

当事務所が関わった結果
早期に交渉をスタートさせることができました。
それにより、早期の示談解決が可能となりました。
解決のポイント
後遺障害等級の判断
Wさんは、手のしびれについて、現に症状が残っているのに後遺障害として認定されなかったことに疑問をお持ちでした。
確かに、症状が事故後一貫して継続しており、治療も受けていることから、
手のしびれについても後遺障害等級が認定される可能性は否定できませんでした。
首からきている症状とみられ、一般的には12級又は14級の後遺障害等級が認定される可能性がありますが、
12級の認定要件は厳しく、画像所見・神経学的所見等が揃っていなければ12級は認められません。
14級であれば神経学的所見等がなくても一貫して治療をしていて一定の画像所見があれば認められる可能性がありますが、
すでに11級7号の後遺障害が認定されている状況では、
14級が追加で認定されたとしても最終的な後遺障害等級は11級から変化はしない状況でした。
後遺障害診断書や後遺障害等級認定票を見ると、画像所見や神経学的所見はないと判断され、
12級認定の見込みは乏しいと判断できました。
Wさんは、最終的な後遺障害等級が変化する可能性が低いのであれば早期に示談交渉を進めたいとお考えでしたので、
上記の状況を踏まえ、早期に示談交渉に着手しました。
示談交渉
示談交渉では、脊柱変形による影響が大きくはないとして、
労働能力喪失率と労働能力喪失期間が争われました。
また、同乗中の事故とはいえ、
シートベルトをしていなかったことで被害が拡大した面があるとして、
過失相殺が争いになりました。
上記の点を踏まえ、保険会社からは700万円程度しか保障できないとの主張もありましたが、
最終的には約912万円と増額する形で合意することができました。
担当弁護士のまとめ
担当弁護士
:羽賀 倫樹
Wさんのご希望も踏まえ、可能性が低い点の手続きはせず、示談交渉に着手しました。
交通事故では早期に解決することについて、早期に示談金が得られること、
事故の手続きから早期に開放されるなどのメリットがあります。
早期解決をどの程度重視するかは最終的にはご依頼者の方次第ですが、
本件は早期解決のメリットを十分に享受できた事案といえます。
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