更新日:2021年2月26日
肋骨・肩甲骨骨折後の神経症状が残存、示談で325万円で解決
みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Mさん/70代/年金生活/大阪府茨木市在住
事故直後にご家族の方からご相談をお受けし、その後ご依頼いただきました。治療終了後も骨折部に痛みが残り後遺障害は14級9号が認定、保険会社との示談交渉により325万円で解決ができました。
事故はこうして起こった
Mさんは、茨木市の歩道を歩いていたところ転倒し、建物の駐車場から車道に出ようとした自動車に衝突されてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
この事故で、Mさんは肋骨と肩甲骨を骨折してしまいました。Mさんの入院中に、保険会社との手続きに不安を感じたご家族の方からご相談いただき、その後、正式にMさんからご依頼いただきました。
ご依頼いただいた後も治療を継続され、症状は大幅に改善しましたが、骨折部に痛みが残るため、後遺障害の申請を行いました。その結果、14級9号の後遺障害が認定され、示談交渉では325万円で解決ができました。
当事務所が関わった結果
弁護士が保険会社と交渉したところ、慰謝料を減額すべきとの主張は動きませんでしたが、過失相殺の主張は取り下げられ、示談が成立しました。
解決のポイント
考えうる争点を検討した上での解決
保険会社から主に主張されたのは、上記の通り、治療期間の長期化の点と過失相殺の点でした。ただ、実際には、Mさんは整骨院に通院しており、整骨院治療を賠償金算定の対象にすべきかという問題もありました。整骨院治療が賠償の対象になるかについては、保険会社の了解があれば、示談交渉では問題になりにくいと言えます。ただ、示談では解決できず訴訟に至った場合は、整骨院での治療は、賠償の対象にならないと判断されるケースが数多くあります。仮に賠償の対象にならないと判断されると、慰謝料減額の問題だけではなく、保険会社が払っていた整骨院治療費について、減額された慰謝料からさらに差し引くことになり、解決の際の金額が大幅に減額になる恐れがあります。
当方から保険会社に請求した入通院慰謝料は200万円ほどでしたが、保険会社が示談の際に支払えるとした入通院慰謝料は175万円ほどでした。減額にはなっていますが、上記の整骨院の問題点があることを考えると、全体としては必ずしも当方に不利とは言えない内容と言えました。また、歩道上の事故ではあったものの、Mさんが転倒した状態で事故が発生していることから、過失割合が必ずしも0%にはならない可能性も考えられました。そこで、過失割合の主張が取り下げられたことも踏まえ、総額325万円で示談解決することになりました。
担当弁護士のまとめ
治療中にご依頼いただき、治療終了までの保険会社とのやり取り、後遺障害申請、示談交渉を行いました。
示談交渉では、個別の争点も重要ですが、最終的には示談総額が十分なものであるかが最も重要です。本件では、個別にみると入通院慰謝料は通常より減額されてしまいましたが、整骨院通院部分と過失割合は当方にとって問題はなく、むしろ有利な形で取り扱うことができ、示談総額は十分な金額ということができました。
このように、本件は、示談総額を見て十分なものであると判断し、適切な形で示談解決ができた事案となります。
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