更新日:2013年7月23日
介護休業中の被害者の基礎収入、過失割合について。

みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:大阪市大正区在住/Aさん(40代)家事従事者
「被害者の基礎収入を認めない」「加害者に過失はない」とする保険会社の主張について、労働者の賃金データ、事故当時の刑事記録をもとに反論。裁判上の和解に至りました。
事故はこうして起こった
平成16年の某月、家事従事者のAさん(40代・男性)は、信号のある横断歩道を歩行中、横断歩道に進入してきた貨物自動車に衝突されてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
この事故によってAさんには、高次脳機能障害(後遺障害等級2級)が残りました。保険会社からの示談案の提示がない段階で当事務所が受任し、示談を試みましたが、相手方の主張に納得できず裁判を提起。
過失割合、基礎収入が主な争点となりましたが、最終的にAさん側が納得できる形で和解に至りました。最終的に、73,000,000円の損害賠償金を取得し、平成22年に解決となりました。
当事務所が関わった結果
解決のポイント
賃金センサスによる基礎収入の算定

事故当時、母親の介護に従事していたAさんの収入について、相手方は「一般的な主婦と同じであるため、基礎収入は認められない」と主張してきました。
Aさんの収入を証明する証拠がなかったため、当事務所では、日本の労働者の賃金データをまとめた書籍「賃金センサス」をもとに、Aさんの基礎収入を算定しました。
同時に、裁判所に対して、母親の要介護認定等級のほか、カルテや家族の陳述書を証拠として提出し、Aさんの介護の実態を立証しました。
それにより、裁判所の和解案では、女性全年齢の平均賃金が認められました。
刑事記録に基づいて相手方の過失を主張

加害者側は、「停止していたバスが死角となり、Aさんとの衝突は回避できず、加害者に過失はない」と主張してきました。
それに対し当事務所では、刑事記録に基づいて、被害者の発見が遅れたことに過失が認められると反論。当事務所の主張通り、加害者の過失が認められました。
もう一つの争点は、双方が横断歩道に進入した際の信号機の色でした。
こちらに関しては、刑事記録からAさんが青色で横断歩道を歩行していたことの認定は困難であったことを考慮。
過去の判例を基準とした過失割合50%の認定で、和解を受け入れました。
解説弁護士のまとめ

事故当時、被害者の男性(自営業者)は母親の介護に従事していたことから、「基礎収入を認めない」と保険会社は主張してきました。そこで当事務所では、労働者の賃金データ(賃金センサス)をもとに被害者の基礎収入を算定。同時に、母親の要介護認定等級、カルテ、家族の陳述書から介護の実態を立証。基礎収入として、女性全年齢の平均賃金が認められました。「加害者に過失はない」とする主張に対しては、事故当時の刑事記録をもとに反論し、過失割合50%の認定を得ました。最終的に裁判上での和解に至り、7,300万円の損害賠償金を取得しました。
一生のうち、一度遭うか遭わないかの交通事故。交通事故の賠償金を得るまでの流れや、知識を知っている方は多くいらっしゃらないと思います。そのため、「主婦には基礎収入はない」と加害者側の保険会社に主張され、提示された賠償額に疑問を持たれることがないかもしれません。事故に遭ったうえに、さらに損をすることが無いよう、まずは、交通事故について経験豊富な弁護士に相談されることをお勧めします。
この記事を見た後にみている記事は?
むち打ちが完治した事案について、交渉で24万円増額して解決。詳しく見る
取得金額
85万円
受傷部位
むちうち
後遺障害等級
非該当

担当弁護士 :羽賀 倫樹
むち打ちが完治し、相手保険会社から示談提示があったということでご相談いただきました。61万円ほどの慰謝料提示で、交渉により増額の可能性が高いと判断。実際に交渉すると85万円に増額して解決しました。
詳しくはこちら >
更新日:2023年9月15日
自転車対自転車の事故で、加害者の保険会社との示談交渉で解決。詳しく見る
取得金額
392万円
受傷部位
むちうち
後遺障害等級
14級

担当弁護士 :羽賀 倫樹
加害者が自転車の交通事故でしたが、加害者に個人賠償責任保険があり、保険会社との示談交渉をお受けしました。弁護士による交渉で、ご依頼前から140万円の大幅増額で示談に至りました。
詳しくはこちら >
更新日:2022年7月22日
30代男性の死亡事故について、示談解決した事例。詳しく見る
取得金額
5700万円
受傷部位
頭部(脳)
後遺障害等級
死亡

担当弁護士 :羽賀 倫樹
バイク乗車中に追突事故に遭い死亡された方のご遺族から、示談交渉の依頼がありました。刑事事件が終了した時点を一区切りとして交渉を進め、5700万円の示談金で解決しました。
詳しくはこちら >
更新日:2025年4月4日
左膝内側側副靭帯損傷後の疼痛が12級の後遺障害と認定された事例詳しく見る
取得金額
856万9784円
受傷部位
下肢
後遺障害等級
12級

担当弁護士 :山本 直樹
左膝内側側副靭帯損傷後の疼痛が12級の後遺障害と認定された事例
詳しくはこちら >
更新日:2017年8月8日
解決実績検索
「受傷部位」から探す
「後遺障害等級」から探す
- 死亡 (11)
- 1級 (12)
- 2級 (2)
- 3級 (2)
- 4級 (6)
- 5級 (4)
- 6級 (6)
- 7級 (12)
- 8級 (12)
- 9級 (25)
- 10級 (21)
- 11級 (44)
- 12級 (65)
- 13級 (3)
- 14級 (97)
- 非該当 (151)
「後遺障害内容」から探す
- 死亡 (11)
- 遷延性意識障害 (1)
- 高次脳機能障害 (31)
- 脊髄損傷 (12)
- 身体の切断 (2)
- 脊柱・体幹骨変形 (36)
- 関節可動域制限・機能障害 (94)
- 醜状障害 (11)
- 局部の神経症状 (72)
- むちうち (87)
- 完治 (105)
- その他 (11)
「保険会社」から探す
- 東京海上日動 (101)
- 損害保険ジャパン (93)
- 三井住友海上 (56)
- あいおいニッセイ (51)
- 共栄火災 (7)
- 日新火災 (3)
- イーデザイン損保 (2)
- セゾン自動車火災 (4)
- 三井ダイレクト (11)
- ソニー損害保険 (18)
- 楽天損害保険 (3)
- セコム損害保険 (1)
- SBI損害保険 (5)
- JA共済 (16)
- トラック共済 (16)
- 自動車共済協同組合 (1)
- 全労済 (4)
- AIG損害保険 (24)
- アクサ損害保険 (3)
- アメリカンホーム (1)
- チューリッヒ (5)
- チャブ損害保険 (1)
「解決方法別」から探す
「担当弁護士」から探す
「加害者の事故車両」から探す
「相談タイミング」から探す
「職業」から探す
「年代」から探す
増額しなければ
弁護士費用はいただきません!
※弁護士特約の利用がない場合