更新日:2016年8月10日
むちうち(完治)で、提示された賠償額が示談交渉で増額した事案
みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Oさん(33歳)主婦
むち打ちの症状が治療の結果完治し、後遺障害が残らなかった事案です。また、弁護士費用特約の利用により自己負担0円で、示談交渉の代理を依頼いただけ、かつ賠償額を増額することができました。
事故はこうして起こった
Oさんは自動車を運転して信号待ちをしていたところ、
後方から走行してきた自動車に衝突されてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
Oさんはこの事故で頚椎捻挫等の怪我をされ、
5か月半の通院で幸いにして症状は完治されました。
その後、保険会社から賠償金の提示がありましたが、
その金額が適正なものか疑問を持ち、
夫と共に当事務所にご相談に来られました。
その後、ご相談結果を踏まえて、
一度は保険会社と直接交渉したのですが上手くいかなかったため、
改めて当事務所に示談交渉を依頼。
その結果、当初提示から約1.5倍の賠償額で示談が成立しました。
当事務所が関わった結果
「休業損害」と「入通院慰謝料」が
保険会社から支払いを受けるべき主な損害でした。
しかし、ご相談前の保険会社の提示案では、
そのいずれも裁判基準より低い金額に抑えられていました。
そのため、弁護士介入後の交渉において、
改めて裁判基準による賠償額を請求したところ、
適正な内容で解決に至りました。
なお、本件ではOさんが弁護士費用特約を利用できたため、
費用倒れになることを心配せずに
示談交渉をご依頼いただくことができました。
解決のポイント
主婦の休業損害
事故当時、Oさんは夫と2人のお子さんのために、
主婦として家事を行っていたため、
本件では主婦休損を請求していました。
示談交渉では、1日あたりの基礎収入について
保険会社が主張していた低い金額ではなく
裁判基準(女性の全年齢平均賃金)を基準とすること、
休業日数をOさんの治療状況に即して算定すべきことなどを主張し、
約20万円の増額となりました。
入通院(傷害)慰謝料
後遺障害が残らない場合、
「入通院慰謝料」が賠償の大きな割合を占めることが多くなります。
しかし、保険会社の基準により算定される慰謝料額は
多くの場合裁判基準で算定した場合よりも低額になります。
Oさんが提示を受けた慰謝料額もその一例でしたが、
弁護士が介入して示談交渉を行った結果、
最終的な慰謝料額は裁判基準に基づき算定することとされ、
30万円弱の増額となりました。
担当弁護士のまとめ
後遺障害が残らない交通事故の場合であっても、
弁護士が裁判基準で請求することで、
慰謝料などの金額は増額を求める余地があります。
もっとも、賠償額の増額幅は
何らかの後遺障害が認定された事案と比較すると小さいため、
弁護士に依頼される経済的なメリットがあるかどうかは、
費用負担も考慮して慎重に判断していただく必要があります。
しかしながら、弁護士費用特約が利用できる場合であれば、
後遺障害非該当の場合でも、
今回のOさんのように、弁護士費用を気にすることなく
裁判基準に基づく賠償を受けることができます。
これまではコスト面で頼みづらかった事件でも
弁護士に依頼しやすくすることが
弁護士費用特約のメリットであるとすれば、
その真価は後遺障害非該当の事案において発揮されるともいえます。
そのため、万一交通事故の被害者になった場合で、
弁護士費用特約が利用できるのであれば、
後遺障害が認定されなかったとしても、
安易に保険会社が提示した内容で示談してしまうのではなく、
一度弁護士にご相談いただくのがよいかもしれません。
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