更新日:2015年4月20日
治療継続中に支払打切の通知。弁護士に相談、適正な賠償額に。

みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Hさん / 39歳 配管工
交通事故被害者に対する全損害についての支払いが完了したとのことで、相手方・保険会社から通知があったものの、裁判において相手方からの主張に反論立証することで、適正な賠償額を獲得きでた解決事例。
事故はこうして起こった
Hさんは、普通自動二輪車を運転して、
交差点を直進しようとしていましたが、
併走していたタクシーが左折したため、
Hさんが運転する普通自動二輪車と接触し、Hさんは路上に転倒しました。
後遺障害と解決までの道のり
Hさんは、本件交通事故の結果、頭部を打撲し、
記憶障害が発生したほか、肋骨の骨折や頸椎捻挫等を負いました。
その後、Hさんは、治療を継続していたのですが、
記憶障害が続くなど脳の機能がなかなか回復せず、治療開始後1年で、
相手方保険会社から休業損害や治療費等の支払いを打ち切られるとともに、
相手方からこれまでの支払いで全損害について弁済が完了していると通知を受けたため、
当事務所に相談に来られました。
その後は、症状固定となり、
一度は自賠責保険により後遺障害等級には該当しないとの認定を受けましたが、
追加の資料を揃えて異議申立てを行ったことにより12級の認定を受け、
相手方に対して裁判を行い、裁判上の和解により解決しました。
当事務所が関わった結果
非該当の理由及びAさんの当時の症状や治療状況をもとに、
当事務所の弁護士が、医師の意見書やその他医療記録を収集して異議申立を行い、
非器質性精神障害として12級の認定を受けることができました。
また、事故の相手方は既払い金を超える責任を否定していたため、
裁判により損害賠償請求を行い、
その中で、勤務先からの聞き取り結果や既往症に関する証拠収集を行った結果、
後遺障害により発生している支障に関する資料を提出し、
裁判を有利に進めることができました。
その後、裁判所から、後述するとおり、
ほぼ当方の主張を認めた内容の和解案が提示されたため、
Hさんの意向により、裁判上の和解により解決しました。
解決のポイント
後遺障害
Hさんは、本件交通事故の結果、記憶力や判断力の低下が残存し、
医師から外傷性健忘症や解離性転換性障害などの診断を受けました。
Hさんの頭部MRIなど画像所見では異常が見つかりませんでしたが、
自賠責の後遺障害等級では、
非器質的精神障害として12級の認定を受けることができました。
しかし、相手方からは、HさんがPTSDの診断基準をみたしていないから、
後遺障害における非器質性精神障害には該当しないとの主張がありました。
これに対して、当方からは、
後遺障害等級における非器質性精神障害に該当するか否かの要件と、
PTSDに該当するか否かの要件とは異なること、
Hさんが非器質性精神障害に該当するとされた理由の診断名は
心理的外傷後ストレス障害(いわゆるPTSD)とは異なることを、
疾病分類であるICD-10による定義に基づいて反論しました。
その結果、裁判所からは、当方の主張のとおり、
後遺障害等級12級の非器質的精神障害による和解案が提示されました。
賠償額減額の主張に反論
また、相手方からは、Hさんの後遺障害は事故とは因果関係がない、
仮にあるとしても同様の事故で全ての被害者が同様の症状を発症するわけではなく、
事故以外の原因が混在して影響しており、
交通事故はその原因の一部に過ぎないとして、
損害の一部を否定する主張が行われました。
これに対して、当方は、Aさんに既往症がなかったことを証拠から立証し、
また仮に被害者に疾病とはいえない差異があったとしても
それは損害賠償責任には影響しないことを主張するなどして、反論しました。
その結果、裁判所からは、当方の主張のとおりの計算による和解案が示されました。
休業損害
Hさんは、交通事故に遭った後、事故による症状のために、
仕事を休業せざるを得なくなりました。
そのため裁判においては、事故日から症状固定日までの約1年間について、
全く仕事ができなかったとして休業損害を請求しました。
しかし、相手方からは、事故後6か月で就労可能であったとの主張が行われました。
当方からは、治療期間中のHさんの症状をカルテ等の資料に基づいて主張し、
かつHさんが担当していた業務を具体的に主張して、
Hさんの症状であれば担当業務をこなすことは、
周囲に多大な危険を及ぼし事実上不可能であることを指摘しました。
その結果、裁判所からは当方の主張のほぼ全期間について
休業損害を認める和解案が提示されました。
過失割合の主張
相手方からは、Hさんがタクシーの左側面をすり抜けて追い越して前方に出ようとしたところ
Hさんの運転ミス等によって衝突したとして、過失相殺の主張が行われました。
これに対して、当方は、刑事事件の記録において、
相手方のタクシーの運転手が最初にHさんを発見したのは衝突のときと警察に説明しており、
それまでのHさんの動向を全く見ておらず、相手方の主張には根拠がないこと、
Hさんが運転していた普通自動二輪車の損傷箇所から、
前面ではなく側面に相手方のタクシーが衝突していることなどを主張して争いました。
その結果、当方が主張する事故態様を前提とした過失割合である
Hさん10:相手方90の過失割合による和解案が裁判所から提示されました。
担当弁護士のまとめ

本件は、相手方から争われるポイントが多く、
また当初から相手方が既払金以上の損害賠償責任を否定し、
後遺障害等級は非該当という案件でした。
しかし、弁護士が裁判前から関与することによって、
後遺障害等級の異議申立を行って等級を獲得し、
そのほか訴訟の準備を行った後で、
裁判により損害賠償を請求することによって、
被害者の適正な権利を実現することができました。
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