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CASE155

受傷部位 頭部(脳) 後遺障害等級 1級1号
後遺障害内容 脳挫傷・急性硬膜外血腫・頭蓋骨骨折 担当弁護士 羽賀倫樹 ,堀田善之

担当弁護士:羽賀 倫樹

担当事例

解決方法 裁判
ご相談後の
提示額
5640万円に増額
事故年: 平成23年 解決年: 平成28年
保険会社: 非表示
高次脳機能障害による後遺障害等級1級1号が認定された後、入院生活3年5ヵ月目に死亡した被害者の付添看護費及び後遺障害・死亡慰謝料、遺族固有の慰謝料が問題となった事案

Aさん/70歳 無職(年金生活者)

事故はこうして起こった

 

Aさん

 

日課であった散歩の途中で横断歩道を横断していたところ、

 

歩行者に気づかずに走行してきた普通乗用自動車と衝突しました

 

 

後遺障害と解決までの道のり

Aさんは、

今回の事故によって意識障害が残存してしまい、

意思疎通が困難な状態であったため、

事故から約1年後の症状固定となった頃に

ご家族から今後の進め方について、

弊所の出張相談に申込みがありました。

 

まず、相談を受けた弁護士は、意思疎通が困難な状態であったことから

成年後見の申立てが必要だと判断して、息子さんに成年後見人になっていただきました。

 

その上で、後遺障害認定の手続きを進め、

当初の見込み通り

  後遺障害等級1級1号     認定されましたので、

引き続いて訴訟提起を行いました。

 

しかしながら、訴訟提起後にAさんは亡くなられてしまい、

訴訟が中断する事態となりました。

 

そこで、Aさんの相続人全員から改めて委任を受けて、

訴訟を再開するための受継手続きを行いました。

 

その後、1審判決がありましたが、

保険会社側が控訴したため、最終的に控訴審での判決となりました。

 

 

当事務所が関わった結果

まず、Aさんは事故の後遺症により意識障害が残存してしまったため、意思疎通が困難な状態でした。

そこで、弊所ではAさんの成年後見の申立てを行い、Aさんの息子さんに成年後見人になってもらいました。

次に、Aさんは重篤な後遺障害を残していたため示談交渉での解決の見込みがないと思われたので、訴訟提起を行いました。

しかしながら、訴訟提起後にAさんは亡くなられてしまい、訴訟が中断する事態となりました。

そこで、Aさんの相続人全員から改めて委任を受けて、訴訟を再開するために受継手続きを行いました。

そして、訴訟ではAさんの付添看護費や後遺障害・死亡慰謝料、遺族固有の慰謝料が問題となりました。

その後、1審判決が出ましたが、保険会社側がこれに控訴をして、最終的に控訴審での判決となりました。

その結果、Aさんの付添介護費は事故後2ヶ月間は日額6000円、その後症状固定までは日額3000円、症状固定後は日額2000円と判断されました。

また、後遺障害・死亡慰謝料は2100万円、これとは別に遺族固有の慰謝料が妻200万円、子50万円が認められました。




解決のポイント【成年後見(親族による後見人)について】

 

今回は、被害者が高次脳機能障害によって意思疎通が困難なケースでした。

このような場合、加害者に対して損害賠償請求を行うためには成年後見の申立てが必要となります。

しかしながら、今回は裁判所が親族による後見人に抵抗を示しました。

そこで、弁護士が、成年後見の申立てだけではなく、審判期日にも

同席して、親族の監督能力が確かなものであるということについて

意見を述べたことによって、裁判所も親族後見人を認めました。

 

その結果、その後の手続きについても家族の意向に沿った形で手続きを進めることができました

 

 

解決のポイント【付添介護費用について】

保険会社は、事故後2ヶ月以降のAさんの家族の献身的な介護は、家族の情愛の域を出ないものであって独立の損害とは評価することができないと主張しました。

そして、損害額も事故後2ヶ月に限って日額2000円のみしか認められないと主張しました。

これに対して、弁護士が主治医に会いに行って意見書を書いてもらい、かつ、入院生活が3年以上に及ぶAさんの病院の膨大な量のカルテにすべて目を通して、家族の介護がいかに大変なものであったかを裁判所に理解してもらうよう主張・立証を行いました。

また、Aさんの家族全員に陳述書を書いてもらい、事故から家族の生活が一変してしまったことを証人尋問により法廷で証言していただきました。

 

その結果、付添介護については、事故後2ヶ月間は日額6000円、

それ以降も症状固定までは日額3000円、症状固定後は日額2000円と認められました。

 

 

解決のポイント【後遺障害・死亡慰謝料について】

今回の裁判で最も争いの大きかったのが、後遺障害1級1号が認定された後2年以上経過した後に亡くなった場合の慰謝料についてどのように評価するかについてでした。

この点について、弁護士が過去の裁判例を調査した上で、このような場合は法律上どう考えるべきなのかを主張し、さらにAさんの病院のカルテやAさんの家族の陳述書や証言などから、Aさんの後遺障害の程度が重篤なものであったこと、長期間に亘り入院生活を余儀なくされたことに対する精神的苦痛は想像を絶するものであることを主張・立証しました。

その結果、通常は死亡慰謝料は遺族の慰謝料も含めて判断されることが多いですが、今回は遺族固有の慰謝料とは別にAさんの後遺障害・死亡慰謝料は2100万円と認められました。

さらに、症状固定までの入院慰謝料も通常よりは高額の認定となりました。

 

解決のポイント【遺族固有の慰謝料について】

今回の裁判では、Aさん本人だけではなく、ご家族の精神的なショックや介護生活の精神的負担も大きかったのでAさんの遺族全員に対してAさんとは別に固有の慰謝料が妻200万円、子50万円と認定されました。

担当弁護士の
まとめ

今回は、被害者が高次脳機能障害によって意思疎通が困難なケースでしたので、成年後見の申立てが必要でした。

 

成年後見の申立てだけではなく、審判期日にも弁護士が同席して意見を述べることで裁判所に親族後見人を認めてもらい、家族の意向に沿った形で手続きを進めることができました。

 

また、今回は、訴訟提起後に被害者が亡くなって訴訟が中断するという事態が生じました。

 

このような場合は、訴訟の受継手続きが必要となります。

 

このような手続面に問題があって、訴訟が中断してしまったケースでも弁護士が適切にサポートすることによって、先を見据えたスムーズな対応をとることができます。

 

さらに、今回は付添看護費や後遺障害・死亡慰謝料、遺族固有の慰謝料など法律上の争点があり、審判決に被告側が控訴したため、最終的に控訴審判決が出るまでにかなりの時間がかかりました。

 

今回の裁判では、弁護士がAさんの入院先の病院にお伺いして介護の現場を実際に見せてもらいました。

 

さらに、弁護士が家族や主治医から聞き取りを行って、カルテや介護記録などを詳細に検討することによって、Aさんの介護がいかに大変であるかについて、自分の目や耳で聞いたことを裁判官に伝えることができ、その結果、十分な補償を受けることができました。

 

交通事故訴訟では和解で終わるケールが多いですが、今回のように被告側から控訴されて解決までに時間のかかるケースもあります。

 

このような長い道のりにおいて、依頼者の精神的な負担感も増していくことと思います。

 

いざ訴訟になった場合は、法律上の主張・立証に加えて、依頼者の精神面についても弁護士がサポートすることで依頼者と一緒に解決という最終目標まで妥協することなく辿り着くことができると思います。

 

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