更新日:2021年1月14日
脊髄損傷1級の示談交渉で、示談金を約2600万円増額

みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Yさん/70代/シルバー人材センター勤務/大阪市平野区在住
Yさんは、交通事故で第4頚髄を損傷し、後遺障害は1級認定、保険会社から約4200万円の提示があった時点で、相談に来られました。弁護士による交渉で、示談金は6830万円と大幅増額して解決できました。
事故はこうして起こった
Yさんは、大阪府富田林市で自転車を走行して交差点に差し掛かったところ、左側の一時停止規制のある交差道路から交差点に自動車が入ってきました。Yさんは、自動車を避けようとしてハンドルを切ったものの避けきれず、自動車に衝突してしまいました。
この事故で、Yさんは、自転車から体が投げ出される形になり、地面に首を激しく打ち付けてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
気が付くとYさんは病院の中で、第4頚髄を損傷し、手足が全く動かない状態になっていました。リハビリにより、手はわずかに動く状態になりましたが、足は全く動かず、手足の感覚がほとんどない状態で、膀胱機能にも障害が残ってしまいました。Yさんは、歩くこともできない状態で、車いす生活の状態で症状固定になりました。
後遺障害の申請をすると1級認定、その結果を受けて保険会社から4200万円の示談金額が提示されました。Yさんはその金額が妥当なものかよく分かりませんでしたし、ご家族の方も今後のことを考えると、その金額でいいのか判断が難しい状態でした。そこで、インターネットを調べてみると、保険会社からの示談提示額が妥当であるかは弁護士に相談することができ、増額の余地がある場合は、弁護士に交渉を依頼できることがわかりました。そして、Yさんとご家族は、ホームページを見て知っていただいた当事務所にご相談になりました。
Yさんへの示談提示額は、合計4200万円でしたが、弁護士が見ると、付添費・将来の介護費・入通院慰謝料・後遺障害慰謝料等について交渉の余地があるものでした。そこで、Yさんから保険会社との示談交渉をご依頼いただきました。
弁護士が保険会社と交渉したところ、4200万円→5000万円→6760万円→6830万円と増額になりました。最終金額である6830万円は、Yさんの後遺障害等級や、介護の負担、事故の状況等を踏まえると十分なものであると判断でき、示談解決に至りました。
当事務所が関わった結果
Yさんは入院中で、症状は重度であるため、自宅介護の見通しはなく、入院や施設での介護が見込まれました。そのため、現状かかっている費用を明らかにして、保険会社との交渉を進めることになりました。
ただ、交渉の途中で、Yさんが人身傷害保険をかけていることが判明しました。そして、人身傷害保険で支払われる金額を算定すると、相手方保険会社と交渉するよりも有利な金額になることが分かりました。そこで、最終的には、人身傷害保険と交渉で保険金額を増額し、解決に至りました。
解決のポイント
将来の介護費
保険会社からYさんに提案があった将来の介護費は、日額約4270円で、総額約1400万円でした。この金額は、Yさんの入院費用の自己負担分は賄える金額でしたが、今後、自己負担額が大きくなる可能性があること、施設介護になって負担額が大きくなる可能性があること等を考えると十分な金額ではありませんでした。
そこで、保険会社と交渉したところ、日額を増額することで、約2940万円に増額になりました。脊髄損傷1級で手がほとんど使えず、車いす生活という状況でしたが、自宅に戻って職業人による介護の予定はなかったこと、現状の入院費用が低く抑えられていることから、増額幅に限界はありました。ただ、元の提示額から考えると2倍以上に増額になりました。
人身傷害保険との交渉
人身傷害保険で支払われる金額は、一般的には、弁護士基準で対人賠償保険と交渉した場合の金額より慰謝料等が低くなります。本件でも、大きいところでは、将来介護費・入通院慰謝料・後遺障害慰謝料について、人身傷害保険の方が対人賠償保険の算定より低くなりました。ただ、後遺障害逸失利益について、対人賠償保険では約900万円の算定になるところ、人身傷害保険では実収入より高い年齢別平均賃金を基礎収入とすることが可能で、約2100万円の算定と大幅に増額になることが分かりました。
以上を前提に、対人賠償保険で算定される総損害額と、人身傷害保険で算定される総損害額を比較すると、人身傷害保険の方が若干大きいことが判明しました。また、人身傷害保険会社との間で、休業損害や付添看護費について交渉したところ、これについても増額となり、Yさんに支払われる保険金額はさらに増額になりました。
担当弁護士のまとめ

交通事故で脊髄損傷1級の後遺障害が残ってしまった方の解決事例です。弁護士依頼前の保険会社提示額は4200万円、最終解決金額が6830万円ですので、金額にして約2600万円増、比率にして1.63倍と、弁護士に手続きを依頼することで大幅に増額になりました。
重度後遺障害の場合、条件によっては億単位の賠償額になりますので、弁護士に手続きを依頼して、適切な賠償を得る必要があります。当事務所では、本件のような脊髄損傷の事案の示談交渉も数多くご依頼いただいています。また、その他の重度後遺障害である、高次脳機能障害や遷延性意識障害についても多くの案件のご依頼をいただいていますので、安心して手続きをお任せいただければと思います。
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更新日:2021年6月24日
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