更新日:2016年2月29日
赤信号の横断歩道近くを横断した交通事故の解決事例。

みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Tさん / 73歳 無職 (年金生活)
被害者の方が赤信号の横断歩道の近くを歩行中、車と衝突した交通事故。「過
失割合」等が解決にあたって問題となりました。また、被害者の方は高齢であ
り、高次脳機能障害による認知機能が低下してしまうとともに、足にも障害が残
りました。後遺障害等級認定手続きから、示談交渉までトータルサポートによ
り解決した事例となります。
事故はこうして起こった
Tさんは、赤信号であった横断歩道から
10メートルほど離れたところを横断していたところ、
青信号で進んできた四輪車にはねられてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
この事故で、Tさんはくも膜下出血、硬膜下血腫、大腿骨頚部骨折等の怪我をされ、
1年程度治療を続けましたが、認知機能が低下するなど、
高次脳機能障害となってしまいました。
Tさんは高齢であり、足にも障害を残す結果となったこともあり、
河内長野市の自宅に戻ることができず、
グループホームで生活するようになりました。
このような状況について、
ご家族からの今後の生活の不安の訴えもあり、
当事務所に手続きを依頼されました。
当事務所で、Tさんの現状を踏まえて書類を作成し、
被害者請求をしたところ、高次脳機能障害2級が認定されました。
その後、保険会社と交渉をしたところ、
今後の介護費用を含めて適正な賠償金を得られたため、
示談で解決となりました。
当事務所が関わった結果
「高次脳機能障害」は、2級か3級であると予想されました。
当事務所では、事故後のTさんの状況をご家族から詳細に聞き取った後
後遺障害等級認定手続きである「被害者請求」を行い、2級が認定されました。
また、その後の示談交渉では、
特に「将来の介護費」と「過失割合」が争点となりました。
交渉の結果、「将来の介護費」は1日当たり8,000円、
「過失割合」は当方35%で示談が成立しました。
解決のポイント
後遺障害等級の申請
Tさんは、重篤な症状が残り、
グループホームに入所せざるを得ない状況でした。
一人で日常生活を送れず、
様々な介護を受ける必要がありましたので、
後遺障害等級の申請に当たり、
病院やグループホームでTさんがどのような状態となっているか
についてご家族から詳細に聞き取りを行い、
書面にまとめました。
その結果、高次脳機能障害2級が認定され、
妥当な等級と判断できましたので、
2級を前提に示談交渉を開始しました。
将来の介護費
Tさんは、事故後グループホームで
様々な介護を受けつつ生活をしていました。
そのため、河内長野での事故がなければ発生していなかった
グループホームの費用が発生していましたので、
将来の介護費として保険会社に請求を行いました。
当方からは介護保険からの支払分(9割分)も含めて請求をしたところ、
保険会社は介護費は1日6,000円が相当である
と主張してきました。
しかし、Tさんが必要とする介護の内容、
裁判例の傾向、実際にかかっている費用を考えると
保険会社の主張では不十分と考えられたため、
増額の交渉を行ないました。
その結果、1日8,000円で示談が成立しました。
過失相殺
Tさんは、赤信号の横断歩道の近くを横断しており、
一定の過失相殺はやむを得ない状況でした。
本件のような事故状況の場合、
横断していた場所が横断歩道からどれくらい離れていたかによって、
歩行者の基本過失割合は、
横断歩道から20メートルないし30メートル以内の場所を横断していた場合で30%、
横断歩道から5メートル以内の場所を横断していた場合で70%
と大きな差が出てきます。
本件では、保険会社は、
Tさんが横断歩道から10メートルほど離れたところを
横断していたとして、上記の中間である50%を基本過失割合とし、
Tさんが高齢者であることから10%Tさんに有利に修正して、
40%の過失相殺を主張してきました。
しかし、横断歩道からの距離が5メートルを超えている場所を歩行していた場合、
基本過失割合が30%と判断されることもあるため、
50%の基本過失割合は過大であると主張したところ、
最終的に45%を基本過失割合とし、
10%当方に有利に修正して35%として示談が成立しました。
担当弁護士のまとめ

Tさんは、高次脳機能障害2級という重篤な症状を残し、
グループホームに入所して多額の費用が発生していましたので、
保険会社から適切な賠償を受ける必要性が大きい事案でした。
みお綜合法律事務所では、
本件のような重度後遺障害の事案について
特に重点的に対応しており、
後遺障害申請の場面や賠償金交渉の場面等における
解決のためのノウハウを積み上げています。
本件でも、そのノウハウを生かし、
適切に解決することができました。
ご家族が事故で高次脳機能障害となり、
今後が不安であるという方は、
みお綜合法律事務所までご相談いただければと思います。
この記事を見た後にみている記事は?
むち打ちで1か月通院、8万円の提示を20万円に増額詳しく見る
取得金額
20万円
受傷部位
むちうち
後遺障害等級
非該当

担当弁護士 :羽賀 倫樹
追突事故でむち打ちになりましたが、1カ月通院して完治しました。保険会社から8万円の示談金の提示がありましたが、弁護士が保険会社と交渉して、20万円に増額して解決しました。
詳しくはこちら >
更新日:2020年8月13日
頚椎捻挫・腰椎捻挫が完治した後の示談交渉で80万円近く増額。詳しく見る
取得金額
122万円
受傷部位
むちうち
後遺障害等級
非該当

担当弁護士 :羽賀 倫樹
頚椎腰椎捻挫が完治し、保険会社から示談提案があったとして相談に来られました。交渉により、慰謝料は44万円→76万円に増額、また、休業損害証明書をもとに休業損害46万円が認められ解決しました。
詳しくはこちら >
更新日:2023年12月28日
追突・むち打ち・後遺障害非該当での示談交渉事例詳しく見る
取得金額
110万円
受傷部位
むちうち
後遺障害等級
非該当

担当弁護士 :羽賀 倫樹
助手席に座っていたところ追突事故に遭遇した方の示談交渉を行いました。慰謝料や自営業の休業損害等で110万円で解決に至りました。
詳しくはこちら >
更新日:2020年7月3日
脊柱変形障害11級の示談交渉事案。争点あったものの当方に有利な部分…詳しく見る
取得金額
725万円
受傷部位
背骨・体幹骨
後遺障害等級
11級

担当弁護士 :羽賀 倫樹
脊柱変形11級7号の認定を受けた後、 示談交渉の依頼をいただきました。 逸失利益の基礎収入・労働能力喪失率・労働能力喪失期間が争点になりましたが、 当方に有利な内容を示談に反映させ、示談解決に至りました。
詳しくはこちら >
更新日:2017年10月26日
解決実績検索
「受傷部位」から探す
「後遺障害等級」から探す
- 死亡 (11)
- 1級 (12)
- 2級 (2)
- 3級 (2)
- 4級 (6)
- 5級 (4)
- 6級 (6)
- 7級 (12)
- 8級 (12)
- 9級 (25)
- 10級 (21)
- 11級 (44)
- 12級 (65)
- 13級 (3)
- 14級 (97)
- 非該当 (150)
「後遺障害内容」から探す
- 死亡 (11)
- 遷延性意識障害 (1)
- 高次脳機能障害 (31)
- 脊髄損傷 (12)
- 身体の切断 (2)
- 脊柱・体幹骨変形 (36)
- 関節可動域制限・機能障害 (94)
- 醜状障害 (11)
- 局部の神経症状 (72)
- むちうち (87)
- 完治 (104)
- その他 (11)
「保険会社」から探す
- 東京海上日動 (101)
- 損害保険ジャパン (92)
- 三井住友海上 (56)
- あいおいニッセイ (51)
- 共栄火災 (7)
- 日新火災 (3)
- イーデザイン損保 (2)
- セゾン自動車火災 (4)
- 三井ダイレクト (11)
- ソニー損害保険 (18)
- 楽天損害保険 (3)
- セコム損害保険 (1)
- SBI損害保険 (5)
- JA共済 (16)
- トラック共済 (16)
- 自動車共済協同組合 (1)
- 全労済 (4)
- AIG損害保険 (24)
- アクサ損害保険 (3)
- アメリカンホーム (1)
- チューリッヒ (5)
- チャブ損害保険 (1)
「解決方法別」から探す
「担当弁護士」から探す
「加害者の事故車両」から探す
「相談タイミング」から探す
「職業」から探す
「年代」から探す
増額しなければ
弁護士費用はいただきません!
※弁護士特約の利用がない場合