更新日:2016年1月27日
頸椎圧迫骨折を保険会社が否認。弁護士が反論して増額へ。
みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Nさん / 51歳 会社員
「脊柱変形」の後遺障害が残られたケースです。脊柱変形は、裁判において「労働能力喪失率・喪失期間」が低く認定される傾向があります。当事例では、当初提示の賠償額より2.1倍に増額できた、当事務所に依頼いただくことのメリットを感じていただける解決事例になります。
事故はこうして起こった
Nさんは、自動車を運転して赤信号待ちをしている際に、
後方からトラックに追突されてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
この大阪府堺市の事故により、
Nさんは頚椎圧迫骨折・頚椎捻挫等の怪我を負いました。
「みお綜合法律事務所(大阪事務所)」で後遺障害の等級の認定申請を行ったところ、
頚椎圧迫骨折は「脊柱に変形を残すもの」として11級7号、
頚部痛は「局部に頑固な神経症状を残すもの」として12級13号
が認定され、併合10級の後遺障害が認定されました。
しかし、相手方保険会社はこれらの認定を不服とし、
特に圧迫骨折についてはそもそも骨折が生じていないとして
全面的に争う姿勢を示しました。
そこで、示談交渉での賠償金の増額は見込めないと判断し、
紛争処理センターにおける解決を目指しました。
その結果、センターから圧迫骨折の存在を前提とした和解案が提示され、当初保険会社が提示した額の2.1倍もの賠償金を獲得しました。
当事務所が関わった結果
それに伴って「労働能力喪失率」・「喪失期間」が争われました。
当事務所では、
堺市の主治医の先生から「医学的な意見」をうかがうため、
Mさんが通院しておられる病院を訪問しました。
また、交渉においては事故状況を指摘し、
頚部への衝撃の強さを訴えることにより、
保険会社側の言い分を排斥させることに成功しました。
解決のポイント
加害者側保険会社の主張の問題点を捉え、丁寧に反論。
保険会社は、医師が作成した意見書や医学書などを引用し、
圧迫骨折は存在しないと主張しました。
その主張内容および根拠を精査すると、
意見書を作成した医師は、
椎体の中央がへこんだ圧迫骨折であったにもかかわらず、
前縁と後縁の椎体高のみを測定していたため、
圧迫骨折と判定していなかった、ということが判明しました。
そこで、当職も主治医の先生が作成した意見書や医学書を引用し、
椎体の中央がへこんだ場合における椎体骨折は、
前縁と中央の椎体高、または後縁と中央の椎体高をそれぞれ測定して判定すべきと反論しました。
その結果、当方の主張が認められ、圧迫骨折の存在を前提とした和解案が提示されました。
「脊柱変形」の事故との因果関係の立証。
脊柱変形は加齢によって生じるケースも多く、
事故との因果関係が争われる場合があります。
本件ではトランクが酷く押し潰されている写真によって
頚部への衝撃の強さを訴え、
事故との因果関係を立証することに成功しました。
担当弁護士のまとめ
脊柱変形障害のケースでは、
「労働能力喪失率」・「喪失期間」について争われることが多々あります。
裁判例もそれらを低く認定する傾向がありますので、
保険会社から等級に見合った金額が提示されることはほとんどありません。
また、本件のように事故との因果関係が争われることや、
骨折の有無自体について争われることもあり、
そのようなケースでは賠償額がさらに減額されてしまいます。
本件では当初提示額の2.1倍もの賠償額を得ることができましたが、
そのためには「解決のポイント」で記載したような緻密な立証活動が必要となります。
こうした場合においては、おひとりで示談交渉を行うことは難しく、
弁護士に依頼いただくメリットがあるケースといえます。
どうぞ、お気軽に当事務所の無料相談をご利用ください。
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