更新日:2016年6月30日
自賠責の等級を基準とした場合よりも有利な内容で示談解決に。

みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Aくん
保育園での事故で頬に傷が残った男児について,裁判で傷の状態や将来への影響を具体的に主張立証することで,相手方が否定していた逸失利益を認める内容の和解を成立させました。
事故はこうして起こった
被害者である男児が保育園の園内で遊んでいたところ,一緒に遊んでいた他の園児が手にしていた遊具が被害者の顔に接触したため,被害者は頬に裂傷を負ってしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
事故後の治療によっても傷跡は完治せず,被害者の頬には長さ約7cmの線状痕が残ってしまいました。その後,保険会社側での認定により,上記の傷跡が外貌醜状として後遺障害等級9級に認定されましたが,被害者の母親から相談を受け,その後の示談交渉から当事務所が受任に至りました。
しかし,交渉段階では相手方(保育園側)が後遺障害による逸失利益の発生を認めなかったため,当方は訴訟を提起。最終的に裁判所から逸失利益を肯定する内容の和解案が提示されたことから,これを受諾して約1300万円の損害賠償金を取得しました。
当事務所が関わった結果
解決のポイント
傷跡が将来も残存することの立証活動
訴訟では,相手方から傷跡が目立たなくなるのではないかという反論がなされましたが,これに対して,当方からは,考えられる治療を行っても効果が出なかったこと,訴訟時点における傷跡の状態や塗り薬の継続的使用などの被害者の努力を,母親の陳述や写真・動画の提出によって訴えました。
これらに加え,最終的には相手方が意見を求めた医師の見解としても,傷跡の残存自体は否定できなかったため,裁判所の和解案においては,被害者の傷跡が9級の後遺障害として残存することが前提とされました。
男児の外貌醜状でも後遺障害逸失利益が発生することを主張立証
一般に,後遺障害として外貌醜状が認められる場合でも,これによって直ちに肉体的な労働能力には影響がないため,後遺障害による逸失利益の発生は否定される傾向があります。特に,被害者が男性の場合には,女性よりもその傾向が強いのが実情です。そのため,訴訟提起前の示談交渉でも,相手方は逸失利益の発生は否定していました。
しかし,この事件の被害者のような未就学の若年者であれば,将来どのような職業に就くかは全く未確定であり,容貌が相応に重視される芸能人やモデルといった職種,対人的な業務が多いフロント・営業業務を選択する可能性もあります。その際,外貌醜状があることによって職業選択に悪影響が出る恐れは否定できません。
この点を強く訴えた結果,今回の被害者の性別は男性であるにもかかわらず,裁判所和解案においては,後遺障害等級の基準よりも低い労働能力喪失率を前提とされたものの,就労可能な全期間において後遺障害逸失利益の発生が認められました。
事故の存在及び相手方の責任に関する事前の確認
交通事故であれば通常は警察等により捜査が行われるため,事故の存在や内容,相手方の責任に関しては,交通事故証明や刑事記録など何らかの資料が得られることが通常です。
しかし,それ以外の日常生活上の事故においては,必ずしもそういった資料が存在するとは限らず,その場合,後に相手方が事故や責任の所在を争うと,被害者の主張の裏付けが不足する事態ともなりかねません。
そのため,今回の事故では初回の相談時にその点を説明させていただき,依頼者がその後の保険会社とのやり取りの中で一定の資料を取得できた結果,後の訴訟の中でも,事故や相手方の責任そのものについては争点になりませんでした。
解説弁護士のまとめ

日常生活上の事故による損害賠償では,事故や相手方の責任の立証方法,相手方の資力の問題(賠償に応じるだけの資力があるか,適用できる保険の有無等)など特有の配慮が必要になる面もあります。
他方で,損害賠償請求としての枠組みは共通ですので,今回の事案における外貌醜状による逸失利益という争点のように,交通事故事件の知識や経験が活かせる場面が数多くあります。
そのため,交通事故を数多く取り扱っているみお綜合法律事務所は,日常生活上の事故でもお役に立てる可能性がありますので,そういった事故の被害に遭われた方はぜひお問い合わせください。
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更新日:2018年2月1日
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更新日:2021年10月22日
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