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歩行中の交通事故被害の特徴と解決のポイント

監修者: 交通事故チーム主任弁護士

羽賀 倫樹 (はが ともき)

交通事故の問題は、当事務所のホームページをご覧になられた被害者の方が、無料相談にお越しになった後、そのままご依頼いただくというケースがよくあります。 記事をお読みになられて弁護士に相談をしたくなりましたら、お気軽にお問合せください。

相談者
先日、横断歩道を渡っている際に車にはねられ、怪我を負ってしまいました。
手続きや示談交渉で注意することはありますか?
羽賀弁護士
歩行中に交通事故に遭ったというケースでは、歩行者の場合に問題になりやすい点を押さえて保険会社との交渉を進める必要があります。
手続きに悩むことがあれば、弁護士に相談することも検討して下さい。
この記事でわかること
  • 歩行者が交通事故に遭遇した場合、重大な結果が生じがちであること
  • 高齢の方は他の年齢層よりも、歩行中に交通事故に遭うケースが多いこと
  • 歩行中の交通事故の過失割合について
  • 歩行中の交通事故の特徴と弁護士への依頼について
こんな方が対象の記事です
  • 歩行中に交通事故の被害に遭った方やそのご家族の方
  • ご高齢の方が交通事故の被害者になっている場合やそのご家族の方
  • 歩行中の交通事故の過失割合について知りたい方
  • 歩行中に交通事故に遭った場合の弁護士への依頼について知りたい方

はじめに

歩行中に自動車にぶつけられ怪我をしたという場合、大きな怪我をされることも多く、当事務所でも多くの相談が寄せられています。ここでは、歩行中の交通事故で怪我をした場合の特徴や注意点について見ていきたいと思います。

歩行者と重傷事故・死亡事故

歩行者が交通事故に遭った場合、大きな怪我をするケースが多いというのが一般的なイメージと思います。結論としてはイメージ通りなのですが、ここでは具体的な数字で見ていきます。
警察庁の統計によると、2023年に交通事故で怪我をされた方の状態別、死亡・重傷・軽傷別の集計は下記の通りです(警察庁交通局『令和5年中の交通事故の発生状況』)。

状況別 人数 人数 比率
自動車乗車中 217,092人 死亡 837人 0.39%
重症 7,074人 3.26%
軽傷 209,181人 96.36%
二輪車乗車中 39,649人 死亡 508人 1.28%
重症 6,630人 16.72%
軽傷 32,511人 82.00%
自転車乗車中 70,301人 死亡 346人 0.49%
重症 6,716人 9.55%
軽傷 63,239人 89.95%
歩行中 40,618人 死亡 973人 2.40%
重症 7,171人 17.65%
軽傷 32,474人 79.95%
合計 368,273人 死亡 2,678人 0.73%
重症 27,636人 7.50%
軽傷 337,959人 91.77%

自動車乗車中に交通事故で怪我をされた方のうち、死亡に至るのは0.39%ですが、歩行中に交通事故で怪我をされた方のうち、死亡に至るのは2.40%と約6倍になります。また、重傷に至るのは、自動車乗車中の方のうち3.26%ですが、歩行中の方の場合17.65%と5倍以上になります。

年齢層 全体の
死傷者数
歩行中の
死傷者数
歩行者の
割合
歩行中の
死者数
死亡率
0才~9才 11,356人 2,863人 25.21% 11人 0.38%
10才~19才 33,386人 2,809人 8.41% 8人 0.28%
20才~29才 59,003人 4,341人 7.36% 32人 0.74%
30才~39才 58,425人 4,363人 7.47% 35人 0.80%
40才~49才 64,372人 4,978人 7.73% 56人 1.12%
50才~59才 61,057人 5,670人 9.29% 93人 1.64%
60才~69才 36,018人 4,516人 12.54% 116人 2.57%
70才~79才 29,348人 5,744人 19.57% 217人 3.78%
80才~ 15,308人 5,334人 34.84% 405人 7.59%
合計 368,273人 40,618人 11.03% 973人 2.40%

全年齢平均では、交通事故で怪我をされた方のうち、歩行者の割合は約11%ですが、60才代~80才代の方で交通事故で怪我をされた方のうち、歩行者の割合は12%を超えています。高齢の方は、他の年齢層よりも、歩行中に交通事故に遭うケースが多いことが分かります。

また、死亡率について見ると、39才以下の方が歩行中に交通事故で怪我をした場合、死亡率は1%未満ですが、基本的に年齢層が高くなるほど死亡率が上がり、60才代の方は約2.5%、70才代の方は4%弱、80才以上の方は7%超になります。統計的にも、歩行中の高齢者の方が交通事故に遭うと、死亡に至るケースが多いことが分かります。当事務所でも、歩行中の高齢の方が交通事故で亡くなり、ご遺族の方から示談交渉のご依頼を受けるケースが多くあります。

歩行中の被害事故の過失割合

歩行者と四輪車との事故は、青信号で横断歩道歩行中に四輪車と衝突、歩道を歩行中に路外(駐車場等)に出入りする四輪車と衝突、歩道のない道路で四輪車と衝突、歩行者が車道横断中に四輪車と衝突等様々な状況で発生します。過失割合は事案によって個別に判断されますが、当事務所でよく見かける事故状況における歩行者側の基本的な過失割合は、下記の通りです。

事故状況 過失割合
①青信号で横断歩道歩行中に四輪車と衝突 0%
②信号のない横断歩道歩行中に四輪車と衝突 0%
③歩道を歩行中に路外(駐車場等)に出入りする四輪車と衝突 0%
④歩道のない道路の右側を歩行中に四輪車と衝突 0%
⑤歩道のない道路の左側を歩行中に四輪車と衝突 5%
⑥青点滅で横断歩道歩行中に赤信号で入ってきた四輪車と衝突 10%
⑦歩行者が交差点の脇道を横断するため歩道から車道に出たときに四輪車と衝突 10%
⑧歩行者が車道横断中に四輪車と衝突 20%

歩行中の事故は、過失割合が0%になるケースが数多くあることが分かります。歩行者は、歩道や横断歩道を歩いている時は、道路交通法上強く保護されているためです。また、歩行中に被害事故に遭ったのが、13歳未満の子供・65才以上の方の場合は、過失割合が5%~10%程度被害者に有利に修正される場合があります。

これは、子どもや高齢者の場合、道路通行に当たっての判断力等が必ずしも十分ではなく、特に保護する要請が高いために認められています。一方、事故が発生したのが夜間である場合や、幹線道路である場合には、過失割合が被害者に不利に修正される場合があります。夜間である場合の過失割合の修正は、歩行者からは前照灯を点灯した車は容易に発見できるのに対し、車からは歩行者の発見が必ずしも容易ではないために認められています。

また、幹線道路である場合の過失割合の修正は、歩行者は横断・通行する際に、通常より車の動静に注意しないと危険であること、車は歩行者との衝突を回避する余地が制約されることから認められています。

歩行中の交通事故の特徴

歩行中に交通事故に遭ったという事例は、自動車や自転車乗車中の被害事故に比べると高齢の方が多いと言えます。高齢の方が多いため、怪我が重いケースや死亡に至るケースも少なくありません。
高齢の方の場合、逸失利益が認定されなかったり、認定されたとしても金額が少なくなりがちです。

ただ、慰謝料は年齢に関係なく認められますし、自転車乗車中・歩行中であれば、過失割合が有利に修正されるケースがあります。歩行中に交通事故に遭ったというケースでは、歩行者の場合に問題になりやすい点を押さえて保険会社との交渉を進める必要があります。手続きに悩むことがあれば、弁護士への依頼も検討に値します。

更新日:2021年1月5日

弁護士 羽賀 倫樹

大阪弁護士会所属 61期/登録番号:39117

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交通事故チームの主任として、事務所内で定期的に研究会を開いて、最新の判例研究や医学情報の収集に努めている。研究会で得た情報や知識が、交渉などの交通事故の手続きで役立つことが多く、交通事故チームで依頼者にとっての最高の利益を実現している。
また羽賀弁護士が解決した複数の事例が、画期的な裁判例を獲得したとして法律専門誌に掲載されている。

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