弁護士に交通事故の手続きを依頼した場合の最終的な解決方法。
監修者: 交通事故チーム主任弁護士
羽賀 倫樹 (はが ともき)
交通事故の問題は、当事務所のホームページをご覧になられた被害者の方が、無料相談にお越しになった後、そのままご依頼いただくというケースがよくあります。 記事をお読みになられて弁護士に相談をしたくなりましたら、お気軽にお問合せください。
- 相談者
- 交通事故問題の解決を弁護士に依頼すると、必ず裁判をすることになるのでしょうか?
- 羽賀弁護士
- まずは相手方保険会社との間で示談交渉を行い、問題解決を目指すことになります。
そして、弁護士に依頼した場合でも、ほとんどのケースは示談で解決します。
示談交渉が思うように進展しないからといって、すぐに裁判を提起するわけではなく、交通事故紛争処理センターの利用によって問題解決を行う場合も多くあります。
- この記事でわかること
-
- 交通事故問題を弁護士に依頼した場合の主な解決手段とその流れ
- 交通事故紛争処理センターを利用するメリット
- 交通事故問題について「みお」の弁護士に相談するメリット
- こんな方が対象の記事です
-
- 交通事故で怪我をした方やそのご家族
- 保険会社との交渉に悩んでいる方
- 交通事故問題について弁護士に相談するメリットを知りたい方
- 交通事故紛争処理センターについて知りたい方
弁護士に依頼しても大半は示談交渉で解決します。
交通事故問題の解決を弁護士に依頼すると、必ず裁判をすることになるとお考えの方も多いようです。しかし、実際のところ、まずは相手方保険会社との間で示談交渉を行い、問題解決を目指すことになります。そしてほとんどの場合、示談によって納得できる形での解決に至ります。しかしながら、粘り強く交渉を行っても、相手方との見解の相違などが原因で示談交渉が思うように進展しない場合もあります。
示談交渉が思うように進展しないからといって、すぐに裁判を提起するわけではありません。裁判に移行するとなると、問題解決までに時間と費用が必要になりますし、交通事故問題での和解あっせんを手がける、公益財団法人交通事故紛争処理センター(以下、紛セン)の利用によって、問題解決を行うという手段もあるからです。紛センを利用すれば、裁判に近い形での解決を実現することもできますし、時間と費用の負担が裁判より軽く済みます。当事務所でも、紛セン利用での解決事例は数多くあります。
紛センを利用しても解決の糸口が見えない場合は、いよいよ裁判に移行することになります。なお、状況に応じて、最初から裁判を提起する場合もあります。当事務所の過去の解決実績を見てみますと、裁判によって問題解決に至った事案は、全体の5%程度で、示談で解決した案件よりも少数です。
裁判での解決も、安心して「みお」の弁護士にお任せください。
仮に裁判を提起することになった場合、解決までに、概ね1年から1年半程度の時間が必要となりますが、裁判所への出廷、相手方弁護士との交渉などは、私たち「みお」の弁護士にすべてお任せいただくことができます。被害者ご本人やご家族の方々には、基本的に、聞き取り調査や、証拠の収集、尋問の際の裁判所への出廷といった場面で引き続きご協力をお願いすることになります。
費用についての心配があるかもしれませんが、当事務所は成功報酬制で、弁護士費用は回収した賠償金から後払いで頂戴しますので、ご負担は最小限にとどめることができます。
(裁判による解決を目指す場合、事件途中で一定額を預託いただく場合があります)
納得のいく形での問題解決のためにも、示談で解決するか、紛センで解決するか、裁判で解決するかの点も含め、安心して「みお」の弁護士にご相談ください。
なお、裁判を提起する場合、解決までの流れは概ね以下のようになります。
裁判の流れ(一審裁判)
訴状を裁判所へ提出 |
---|
答弁書提出 |
訴状の反論をします。実際には、後で詳しく反論するという書面が多いです。 |
第1回弁論期日 |
訴状提出の約1~1.5ヵ月後に第1回期日が指定されます。 |
弁論準備期日 |
争点(双方の主張が食い違う点)を詰めるためにお互いに準備書面や証拠の提出を行い、争点を煮詰めるため弁論準備期日を複数回、開かれます。加害者(保険会社)がカルテを取寄せて保険会社の顧問医に意見書を書かせるため長引くことが最近非常に多いです。 尋問前の和解 双方の主張立証を踏まえて多くの事案では尋問前に裁判所から和解案が提示されます。この時点で和解が成立する事案が多くあります。 |
当事者、証人尋問 |
煮詰めた争点について当事者や証人を尋問しどちらの言い分に分があるか顕出します。なお、当然ながら尋問前に尋問の打合や予行演習をします。 尋問後の和解 双方の主張・立証と尋問内容を踏まえて、多くの事案で裁判所から再度和解案が提示されます。統計上、尋問前の和解も含め、交通事故で訴訟を起こした事案の7割程度は一審和解で解決しています。 |
最終弁論 |
省略される場合もありますが、尋問結果やこれまで提出した証拠を踏まえて原告、被告双方が総まとめの主張をします。 |
一審判決 |
判決確定 |
判決が送達されてから2週間内に控訴しないと確定します。確定日から1か月を目途に入金されることが多いです。 |
裁判の流れ(控訴審)
一審判決 |
---|
2週間以内に控訴状提出 |
控訴理由書の提出期限、控訴審の第1回期日の指定 |
控訴理由書の提出 |
一審判決の認定のおかしな点を主張し、また、それを裏付ける証拠を提出します。 |
控訴弁論書の提出 |
控訴理由書に対する反論を記載します。 |
控訴審第1回期日 |
交通事故訴訟では1審で主張立証が尽くされている場合が多く、第1回期日で終結する場合が多いです。人証調べがされることはほとんどないといっても過言ではありません。 控訴審での和解 1審・2審の手続きを踏まえて、多くの事案で裁判所から和解案が提示されます。事実上の最終審とも言える控訴審での提案であり、判決内容に近いものが提示されることが多いことから、ここで和解成立する事案も多くあります。 |
2審判決 |
なお、2審判決に不服が有る場合、最高裁に上告できるのは法令違反や最高裁判例違反などに限られます。 |
判決確定 |
判決が送達されてから2週間内に控訴しないと確定します。確定日から1か月を目途に入金されることが多いです。
なお、裁判官は訴訟の進行状況を見極めながら随時和解を勧告します。 |
次のページでは、事故直後~保険会社の賠償金提示があった状況別に、注意すべき点などを解説しています。
更新日:2016年11月29日
交通事故チームの主任として、事務所内で定期的に研究会を開いて、最新の判例研究や医学情報の収集に努めている。研究会で得た情報や知識が、交渉などの交通事故の手続きで役立つことが多く、交通事故チームで依頼者にとっての最高の利益を実現している。
また羽賀弁護士が解決した複数の事例が、画期的な裁判例を獲得したとして法律専門誌に掲載されている。
示談金増額を目指します
ご相談者様への
お約束
交通事故問題の解決方法 の記事一覧
- 交通事故における弁護士による示談解決のメリット
- 交通事故の手続きを弁護士に依頼するのは大袈裟なこと?デメリットはない?
- 交通事故問題のうち弁護士に依頼をしやすい案件
- 示談で解決すべきか。迷ったときの弁護士の無料相談について。
- 交通事故における紛争処理センターの手続きの特徴
- どう違う?「示談」と「紛争処理センター」の解決までの流れ。
- 示談、紛争処理センター、裁判。損害賠償請求の解決手段としてのメリット・デメリットは?
- 弁護士に交通事故の手続きを依頼した場合の最終的な解決方法。
- 自転車事故の解決方法
- 交通事故において弁護士・司法書士・行政書士、損害賠償請求は誰に依頼するのがベスト?
- 交通事故被害者の破産
増額しなければ
弁護士費用はいただきません!
※弁護士特約の利用がない場合