むち打ち症の症状固定のタイミングと後遺障害申請

監修者: 交通事故チーム主任弁護士
羽賀 倫樹 (はが ともき)
交通事故の問題は、当事務所のホームページをご覧になられた被害者の方が、無料相談にお越しになった後、そのままご依頼いただくというケースがよくあります。 記事をお読みになられて弁護士に相談をしたくなりましたら、お気軽にお問合せください。

- 相談者
- むち打ち症の治療を続けていますが、症状があまり改善しません。
症状固定とは何ですか?
- 羽賀弁護士
- 症状固定とは、治療を続けても症状が大きく変わらない時期のことです。
こちらのページではむち打ちの症状固定について詳しく説明します。
これは、治療を続けても症状が大きく変わらない状態を指し、このタイミングで保険会社による治療費支払いが終了します。
また、後遺障害等級の申請手続きは症状固定後に行います。
本記事では、症状固定のタイミングや後遺障害等級申請の流れについて解説します。
- この記事でわかること
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- 症状固定の意味とそのタイミング
- 症状固定後に必要な手続き
- 後遺障害等級申請の流れ
- こんな方が対象の記事です
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- むち打ち症の治療を続けている方
- 症状固定について知りたい方
- 後遺障害等級の申請方法について知りたい方
- むち打ちの示談交渉に不安を感じている方
- 弁護士に相談するべきか迷っている方
症状固定をすると
交通事故でむち打ち症になり、治療を続けても症状があまり変わらなくなると、症状固定となります。症状固定になると、保険会社による治療費支払いや休業補償が終了し、後遺障害等級の申請をするかどうかの判断が必要になります。
症状固定後も、被害者側の判断でリハビリなどの治療を続けることは可能ですが、健康保険を使うなどして自己負担での通院になります。
症状固定のタイミング
症状固定は本来、治療をしても大きな変化がない状態になった時期に行うものですが、実際には、保険会社の判断・主治医の先生の判断・被害者自身の判断等により、時期がずれることがあります。
後遺障害等級の申請をするには、6か月以上治療した上で症状固定にする必要があります。保険会社が治療費の支払いを打ち切らなければ、6か月以上治療を継続することも可能ですが、その結果、後になって治療期間の相当性が問題になったり、症状が軽快して後遺障害の対象から外れることもあり得ます。そのため、保険会社から治療費の支払いを打ち切られなくても、治療を長期化させず、交通事故発生から6か月以上経過すれば症状固定とするといったことも検討しておく必要があります。
後遺障害等級申請の流れ
症状固定の後も、むち打ちに伴う痛みやしびれなどが続き、後遺障害等級の申請をする必要があると判断したら、後遺障害診断書の作成(主治医に依頼)⇒ 後遺障害等級の申請 ⇒ 後遺障害等級の認定 ⇒ 示談交渉、と手続きを進めていくことになります。
むち打ち症は特に、外から見えない傷害ですし、被害者自身でさえ大したことはないといった判断をする傾向がありがちですが、症状によっては、後遺障害の認定を受けられる可能性があります。症状固定すると、治療は終わったということになり、その後新たな治療や手術の必要が生じても、治療費としての支払いは受けられません。さらに、適正な後遺障害等級の認定を受けるには、症状固定のタイミングや、後遺障害診断書の内容が非常に重要になってきます。後遺障害等級の認定を受けられるか否かで、示談交渉により支払われる慰謝料が数倍も変わることがあります。
このように、むち打ち症でいつ症状固定するかは様々な要素を考慮して判断する必要があり、専門的な知識が必要ですので、保険会社や主治医から「症状固定しましょう」と言われたら、交通事故に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。
更新日:2018年8月6日

交通事故チームの主任として、事務所内で定期的に研究会を開いて、最新の判例研究や医学情報の収集に努めている。研究会で得た情報や知識が、交渉などの交通事故の手続きで役立つことが多く、交通事故チームで依頼者にとっての最高の利益を実現している。
また羽賀弁護士が解決した複数の事例が、画期的な裁判例を獲得したとして法律専門誌に掲載されている。

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