京都府の交差点事故
監修者: 交通事故チーム主任弁護士
羽賀 倫樹 (はが ともき)
交通事故の問題は、当事務所のホームページをご覧になられた被害者の方が、無料相談にお越しになった後、そのままご依頼いただくというケースがよくあります。 記事をお読みになられて弁護士に相談をしたくなりましたら、お気軽にお問合せください。
京都府の交差点事故の特徴
警察庁の統計では、2023年に全国で発生した交通事故307,903件のうち、交差点内や交差点近辺で発生した事故は176,562件(約57.3%)となっています。
そして京都府の交差点事情を見てみますと、府内で発生した交通事故4,067件のうち、交差点内と交差点近辺で発生した事故が約67.4%(2,740件)と、全国平均の約57%より割合が高くなっています。重大事故という点では、2023年の京都府の交通事故死者数59人のうち約46%(27人)が、交差点および交差点付近の事故によるものです。下記の事故発生ワースト12の交差点では、2023年は死者は出ていないものの、重傷者が9人と、京都府の交差点および交差点付近の事故では、重大な結果につながるものが数多くあることが分かります。
全交通事故件数に占める交差点および交差点付近の事故の割合
2022年に発生した京都府内での交差点事故発生ワースト12 (同順位3)
2022年の調査では、下記の12カ所の交差点で、65件の事故が発生し、9件の重傷者が出ています。
順位 | 交差点 | 人身事故件数 |
---|---|---|
1位 | 河原町五条交差点 | 7件(全て軽傷) |
同率2位 | 五条堀川交差点 | 6件(重傷1件) |
〃 | 川端五条交差点 | 6件(重傷2件) |
〃 | 北山加茂街道交差点 | 6件(重傷1件) |
同率5位 | 堀川御池交差点 | 5件(重傷1件) |
〃 | 西大路七条交差点 | 5件(重傷2件) |
〃 | 五条御前交差点 | 5件(全て軽傷) |
〃 | 油小路外環状線交差点 | 5件(全て軽傷) |
〃 | 五条大宮交差 | ・5件(重傷1件) |
〃 | 国道24号山城大橋東詰交差点 | ・5件(重傷1件) |
〃 | 国道24号向鳥団地南口交差点 | 5件(全て軽傷) |
〃 | 京都市伏見区中鳥山町42先交差点 | 5件(全て軽傷) |
京都府の交差点事故の特徴
目立つ追突事故・左折事故
上記の交差点で2022年に発生した65件の事故の類型を見ると、トップが追突事故で18件、次いで左折時事故が14件となっています。(京都新聞社調べ)
自転車事故の7割以上が交差点周辺で発生
2022年に京都府で発生した自転車事故825件のうち、交差点内や交差点近辺で発生した事故は7割以上の609件にも上っており、交差点事故では自転車が関係する事故が多いと言えます。自転車が関連する事故では、出会い頭事故が約半数になっています。第1当事者数を年齢層別に見ると、20 歳代以下が半数を占めていますが、65歳以上も20%弱あります。(京都府警察本部調べ)
増える交差点事故発生率
2023年の統計では、京都府内の全交通事故は4,067件と19年ぶりに増えており、交差点内や交差点近辺の事故も2,740件と増えています。また、交差点または交差点付近の事故の割合は約67%と、2022年の約62%より増えています。(京都府警察本部調べ)
高齢の方の事故も増えています
2023年の交通事故死者数は、2019年以降の5年間で最多の59人になり、その半数以上の30人が70歳以上の高齢者でした(2024/1/16産経新聞ネット記事による)。
2024年3月末時点では、発生件数、死者数及び負傷者数は減少しているものの、全交通死亡事故のうち高齢者が死亡するものが半数以上を占めています。
交差点事故の過失割合
【歩行者が被害者の場合】
交差点付近で歩行者が交通事故の被害者になった場合、歩行者が横断規制を守っている限り、歩行者に過失割合は発生しにくいと言えます。具体的な過失割合は以下の通りです。
具体的な事故状況 | 基本過失割合 |
---|---|
青信号で歩行者が横断歩道を歩行中、赤信号無視の四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
青信号で歩行者が横断歩道を歩行中、青信号で右左折してきた四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
信号のない横断歩道を歩行中、右左折または直進してきた四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
仮に基本過失割合で歩行者に過失が出るようなケースでも、①歩行者が13才未満の児童・幼児である場合、②歩行者が65才以上の高齢者の場合は、過失割合が歩行者に有利に修正されることがあります。
当事務所でお受けしている事案でも、児童・幼児・高齢者の方が歩行中に交通事故被害に遭ったというケースがよくあり、過失割合が被害者に有利に修正されることがよくあります。
【自転車が被害者の場合】
交差点付近で自転車が交通事故の被害者になった場合、自転車側に若干の過失割合が出ることが多くなります。一般的に自転車は歩行者に近いものという意識があるかもしれませんが、道路交通法上、自転車は「軽車両」として、車両の一部と扱われているため(道路交通法2条1項8号)、ある程度の過失割合はやむを得ないところです。具体的な過失割合は以下の通りです。
具体的な事故状況 | 基本過失割合 |
---|---|
自転車が交差点を直進しようとしていたところ、先行していた四輪車が左折してきて衝突 | 自転車10:四輪車90 |
自転車が交差点を直進しようとしていたところ、追い越しをしてきた四輪車が左折してきて衝突 | 自転車0:四輪車100 |
自転車が青信号で横断歩道を走行していたところ、四輪車が青信号で右左折してきて衝突 | 自転車10:四輪車90 |
基本過失割合で自転車に過失が出るようなケースでも、①自転車を運転していたのが13才未満の児童・幼児である場合、②自転車を運転していたのが65才以上の高齢者の場合も、過失割合が自転車側に有利に修正されることがあります。
当事務所でお受けしている事案でも、児童・幼児・高齢者の方が自転車運転中に交通事故被害に遭ったというケースがよくあり、過失割合が被害者に有利に修正されることがよくあります。
当事務所の交差点事故解決事例
高齢男性の死亡事故の示談交渉詳しく見る
取得金額
3000万円
受傷部位
頭部(脳)
後遺障害等級
死亡
担当弁護士:羽賀 倫樹
80才目前であったKさんは、自転車搭乗中交通事故に遭い、亡くなられました。 ご遺族から示談交渉のご依頼をいただき、最終的に3000万円の支払いを受けることで解決ができました。
詳しくはこちら >
更新日:2019年7月5日
京都府にお住まいの方が交通事故の被害に遭われたら
みお綜合法律事務所は、大阪梅田・京都駅前・神戸三宮に事務所があります。京都にお住まいでも、大阪で勤務されている方などは、大阪事務所で相談されることがあります。しかし、そのような事情がなければ、京都にお住まいの方は、京都事務所で相談されることが多いと言えます。
比較的軽傷で、治療が終了し保険会社から示談金額の提示があったという方等は、電話と書類のやり取りで対応が可能な場合があります。
更新日:2024年9月20日
交通事故チームの主任として、事務所内で定期的に研究会を開いて、最新の判例研究や医学情報の収集に努めている。研究会で得た情報や知識が、交渉などの交通事故の手続きで役立つことが多く、交通事故チームで依頼者にとっての最高の利益を実現している。
また羽賀弁護士が解決した複数の事例が、画期的な裁判例を獲得したとして法律専門誌に掲載されている。
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