兵庫県の交差点事故
監修者: 交通事故チーム主任弁護士
羽賀 倫樹 (はが ともき)
交通事故の問題は、当事務所のホームページをご覧になられた被害者の方が、無料相談にお越しになった後、そのままご依頼いただくというケースがよくあります。 記事をお読みになられて弁護士に相談をしたくなりましたら、お気軽にお問合せください。
兵庫県の交差点事故の特徴
警察庁の統計では、2023年に全国で発生した交通事故307,903件のうち、交差点内や交差点近辺で発生した事故は176,562件(約57.3%)となっています。これを、兵庫県内に限定して見ると、同年に県内で発生した交通事故16,281件のうち、交差点内や交差点近辺での事故発生率は約70.6%(11,487件)と、全国平均の約57.3%を大きく上回り、東京の約50.2%や大阪の約62.3%より高くなっています。そして、兵庫県の全交通事故死者数103人のうち、53%の55人が交差点および交差点付近の事故によるものとなっています(全体事故数は、東京は全国1位の31,385件、大阪府は全国2位の25,951件、兵庫県は16,281件で全国8位です)。
全交通事故件数に占める交差点および交差点付近の事故の割合
2022年の、全国の人身事故多発交差点12ヶ所のうち、兵庫県の交差点4ヶ所がランクインしています。
順位 | 交差点 | 人身事故件数 |
---|---|---|
1位 | 東京都 熊野町交差点 | 19件 |
同率2位(2か所) | 大阪府 東天満交差点 | 18件 |
〃 | 兵庫県 長田交差点 | 18件 うち重傷4件 |
同率4位(4か所) | 東京都 大原交差点 | 16件 |
〃 | 東京都 宮前橋交差点 | 16件 |
〃 | 愛知県 高岳交差点 | 16件 |
〃 | 大阪府 谷町9丁目交差点 | 16件 |
同率8位(5か所) | 東京都 新宿5丁目交差点 | 15件 |
〃 | 東京都 新宿4丁目交差点 | 15件 うち重傷1件 |
〃 | 兵庫県 東川崎交差点 | 15件 |
〃 | 神戸市西区櫨谷町長谷385番地付近交差点 | 15件 |
〃 | 兵庫県 芦屋高校前交差点 | 15件 |
2023年の兵庫県の交差点事故
兵庫県警察本部交通企画課では、2024年3月のX(旧ツイッター)で、2023年の①神戸市内、②阪神、③東播磨、④西播磨、⑤但馬、⑥淡路の、県内6地区の警察署別の事故多発交差点ワースト3(または2)と、事故類型を公表していますが、この6地区だけで計184件の交差点事故が発生していました。中でも多かったのが下記の交差点です。
順位 | 交差点 | 人身事故件数 | 主な事故類型 |
---|---|---|---|
同率1位 | 神戸市浜崎通交差点 | 13件 | 自転車対車両 |
〃 | 川西市小花交差点 | 13件 | 右直、追突 |
2位 | 神戸市税関前交差点 | 11件 | 自転車対車両 |
3位 | 明石市和坂交差点 | 10件 | 自転車対車両 |
同率4 位 | 加古川市神野町付近交差点 | 9件 | 出会い頭 |
〃 | 尼崎市西大島交差点 | 9件 | 自転車対車両 |
同率5位 | 芦屋市芦屋高校前交差点 | 8件 | 追突 |
〃 | 西宮市戸崎交差点 | 8件 | 自転車対車両 |
〃 | 宝塚市高松町交差点 | 8件 | 追突、右折時 |
2022年に全国同率2位だった長田交差点がランクインしていなかったり、8位だった芦屋高校前交差点は、15件→8件と減ってはいますが、2022年のワースト7交差点の事故件数の合計が99件なのに対して、2023年のワースト7交差点の事故合計は101件と増えています。
交差点事故で目立つ“自転車対自動車”
事故が多い交差点には、それぞれ特有の状況がありますが、目立つのが横断中の自転車・歩行者と車両の衝突事故です。歩行者や自転車はむき出し状態ですので、自動車と衝突すると死亡や重傷などの重大事故につながりやすくなります。
交差点事故の過失割合
交通事故では、事故状況によっては怪我をした側にも過失が認められることがありますが、ここでは、具体的な事故状況ごとの過失割合を見ていきます。
【歩行者が被害者の場合】
交差点付近で歩行者が交通事故の被害者になった場合、歩行者が横断規制を守っている限り、歩行者に過失割合は発生しにくいと言えます。具体的な過失割合は以下の通りです。
具体的な事故状況 | 基本過失割合 |
---|---|
青信号で歩行者が横断歩道を歩行中、赤信号無視の四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
青信号で歩行者が横断歩道を歩行中、青信号で右左折してきた四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
信号のない横断歩道を歩行中、右左折または直進してきた四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
仮に基本過失割合で歩行者に過失が出るようなケースでも、歩行者が13才未満の児童・幼児である場合、過失割合が歩行者に有利に修正されることがあります。また、歩行者が65才以上の高齢者の場合も、過失割合が歩行者に有利に修正されるケースがあります。
当事務所でお受けしている事案でも、児童・幼児・高齢者の方が歩行中に交通事故被害に遭ったというケースがよくあり、過失割合が被害者に有利に修正されるケースがよくあります。
【自転車が被害者の場合】
交差点付近で自転車が交通事故の被害者になった場合、自転車側に若干の過失割合が出ることが多くなります。一般的に自転車は歩行者に近いものという意識があるかもしれませんが、道路交通法上、自転車は「軽車両」として、車両の一部と扱われているため(道路交通法2条1項8号)、ある程度の過失割合はやむを得ないところです。具体的な過失割合は以下の通りです。
具体的な事故状況 | 基本過失割合 |
---|---|
自転車が交差点を直進しようとしていたところ、先行していた四輪車が左折してきて衝突 | 自転車10:四輪車90 |
自転車が交差点を直進しようとしていたところ、追い越しをしてきた四輪車が左折してきて衝突 | 自転車0:四輪車100 |
自転車が青信号で横断歩道を走行していたところ、四輪車が青信号で右左折してきて衝突 | 自転車10:四輪車90 |
基本過失割合で自転車に過失が出るようなケースでも、自転車を運転していたのが13才未満の児童・幼児である場合、過失割合が自転車側に有利に修正されることがあります。
また、自転車を運転していたのが65才以上の高齢者の場合も、過失割合が自転車側に有利に修正されるケースがあります。
当事務所でお受けしている事案でも、児童・幼児・高齢者の方が自転車運転中に交通事故被害に遭ったというケースがよくあり、過失割合が被害者に有利に修正されるケースがよくあります。
当事務所の交差点事故解決事例
4か月弱の治療で完治した後の示談交渉で、示談金が3倍超に増額詳しく見る
取得金額
53.2万円
受傷部位
下肢
後遺障害等級
非該当
担当弁護士:羽賀 倫樹
Kさんは、交通事故で左股関節捻挫の怪我をしてしまいました。4か月弱の治療で完治した後、保険会社から提示された金額が妥当か知りたいとしてご来所。弁護士が交渉して示談金は3倍超に増額して解決しました。
詳しくはこちら >
更新日:2024年4月2日
兵庫県にお住まいの方が交通事故の被害に遭われたら
みお綜合法律事務所は、大阪梅田・京都駅前・神戸三宮に事務所があります。大阪事務所は梅田にありますので、兵庫県にお住まいでも、尼崎市・西宮市・芦屋市・伊丹市・宝塚市・川西市・猪名川町など梅田に近い地域にお住まいであったり、大阪で勤務されている方などは、大阪事務所で相談されることが多くなっています。一方、神戸市にお住まいの方などは、神戸事務所で相談されることが多いと言えます。
比較的軽傷で、治療が終了し保険会社から示談金額の提示があったという方等は、電話と書類のやり取りで対応が可能な場合があります。
更新日:2024年9月20日
交通事故チームの主任として、事務所内で定期的に研究会を開いて、最新の判例研究や医学情報の収集に努めている。研究会で得た情報や知識が、交渉などの交通事故の手続きで役立つことが多く、交通事故チームで依頼者にとっての最高の利益を実現している。
また羽賀弁護士が解決した複数の事例が、画期的な裁判例を獲得したとして法律専門誌に掲載されている。
示談金増額を目指します
ご相談者様への
お約束
増額しなければ
弁護士費用はいただきません!
※弁護士特約の利用がない場合