大阪府の交差点事故
監修者: 交通事故チーム主任弁護士
羽賀 倫樹 (はが ともき)
交通事故の問題は、当事務所のホームページをご覧になられた被害者の方が、無料相談にお越しになった後、そのままご依頼いただくというケースがよくあります。 記事をお読みになられて弁護士に相談をしたくなりましたら、お気軽にお問合せください。
大阪府の交差点事故の特徴
警察庁の統計では、2023年に全国で発生した交通事故307,903件のうち、交差点内や交差点近辺で発生した事故は176,562件(約57.3%)となっています。そのため、交差点は交通事故最多発生ゾーンと言えます。また、大阪府内に限定すると、府内で発生した交通事故25,951件のうち、交差点内や交差点近辺で発生した事故は16,175件(約62.3%)と、全国平均より交差点付近の事故の割合が高くなっています。重大事故という観点では、大阪府の交通事故による死者数148人のうち、99人(約67%)が交差点および交差点付近の事故によるもので、交差点および交差点付近の事故は、重大な結果も発生しやすいと言えます。)。
全交通事故件数に占める交差点および交差点付近の事故の割合
2018年~2022年に交通事故による死者と重傷者が多かった大阪府内交差点ワースト16
No. | 交差点 | 死者・重傷者数 | 特に多かった事故内容 |
---|---|---|---|
1 | 上本町6丁目(大阪市天王寺区) | 12件 | 左折自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
2 | 弁天町駅前(大阪市港区) | 11件 | 右折自動車と直進二輪車の衝突事故 |
3 | 阿倍野近鉄前(大阪市阿倍野区) | 10件 | 右折自動車と直進二輪車の衝突事故 |
4 | 津田北町3丁目(枚方市) | 9件 | 右折自動車と直進自動車の衝突事故 |
5 | 桜小橋東(大阪市城東区) | 9件 | 直進自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
6 | 国道太間(寝屋川市) | 9件 | 左折自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
7 | 北余部北(堺市美原区) | 8件 | 直進自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
8 | 阿波座駅東(大阪市西区) | 8件 | 右折自動車と直進自動車の衝突事故 |
9 | 天神橋8丁目(大阪市北区) | 8件 | 左折自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
10 | 梅田新道(大阪市北区) | 8件 | 左折自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
11 | 関目5丁目(大阪市城東区) | 7件 | 左折自動車と横断中の自転車の衝突事故 |
12 | 讃良川(寝屋川市) | 7件 | 自動車と二輪車の左折巻き込み衝突事故 |
13 | 西本町(大阪市西区) | 7件 | 右折自動車と横断中の歩行者の衝突事故 |
14 | 日本橋1丁目(大阪市中央区) | 7件 | 日本橋1丁目(大阪市中央区) |
15 | 長田(東大阪市) | 7件 | 右折自動車と横断中の歩行者の衝突事故 |
16 | 北堺警察署前(堺市北区) | 7件 | 右折自動車と横断中の歩行者の衝突事故 |
2023年に発生した大阪府内での交差点事故発生ワースト5
交通事故発生件数では、以下の交差点が事故多発地点と言えます(2023年の調査)。
順位 | 交差点 | 人身事故件数 | 主な事故類型 |
---|---|---|---|
1位 | 長居交差点 | 19件 | 車両相互の左折時衝突 |
2位 | 谷町9丁目交差点 | 16件 | 右折直進 |
3位 | 谷町4丁目交差点 | 15件 | 車両相互の追突 |
4位 | 上本町6丁目交差点 | 14件 | 車両相互の追突 |
4位 | 梅新東交差点 | 14件 | 車両相互の左折時衝突 |
4位 | 瓜破交差点 | 14件 | 車両相互の追突 |
「2023年に発生した大阪府内での交差点事故発生ワースト5」に挙げた92件の事故でいちばん多かったのが追突事故で、35件ありました。それぞれの交差点に特有の状況がありますが、特に目立つ多いのが、「2018年~2022年に交通事故による死者と重傷者が多かった大阪府内交差点ワースト16」に見られるように、右・左折する自動車と横断中の歩行者・自転車の衝突事故です。歩行者や自転車はいわばむき出し状態ですので、自動車と衝突すると死亡や重傷などの重大事故につながることが多いのは当然と言えます。
交差点事故の過失割合
以上のように、交差点及び交差点付近の事故の中では、自動車と横断中の自転車・歩行者の衝突事故が多くなっています。交通事故では、事故状況によっては怪我をした側にも過失が認められることがありますが、ここでは、具体的な事故状況ごとの過失割合を見ていきます。
【歩行者が被害者の場合】
交差点付近で歩行者が交通事故の被害者になった場合、歩行者が横断規制を守っている限り、歩行者に過失割合は発生しにくいと言えます。具体的な過失割合は以下の通りです。
具体的な事故状況 | 基本過失割合 |
---|---|
青信号で歩行者が横断歩道を歩行中、赤信号無視の四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
青信号で歩行者が横断歩道を歩行中、青信号で右左折してきた四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
信号のない横断歩道を歩行中、右左折または直進してきた四輪車が衝突 | 歩行者0:四輪車100 |
仮に基本過失割合で歩行者に過失が出るようなケースでも、歩行者が13才未満の児童・幼児である場合、過失割合が歩行者に有利に修正されることがあります。また、歩行者が65才以上の高齢者の場合も、過失割合が歩行者に有利に修正されるケースがあります。
当事務所でお受けしている事案でも、児童・幼児・高齢者の方が歩行中に交通事故被害に遭ったというケースがよくあり、過失割合が被害者に有利に修正されるケースがよくあります。
【自転車が被害者の場合】
交差点付近で自転車が交通事故の被害者になった場合、自転車側に若干の過失割合が出ることが多くなります。一般的に自転車は歩行者に近いものという意識があるかもしれませんが、道路交通法上、自転車は「軽車両」として、車両の一部と扱われているため(道路交通法2条1項8号)、ある程度の過失割合はやむを得ないところです。具体的な過失割合は以下の通りです。
具体的な事故状況 | 基本過失割合 |
---|---|
自転車が交差点を直進しようとしていたところ、先行していた四輪車が左折してきて衝突 | 自転車10:四輪車90 |
自転車が交差点を直進しようとしていたところ、追い越しをしてきた四輪車が左折してきて衝突 | 自転車0:四輪車100 |
自転車が青信号で横断歩道を走行していたところ、四輪車が青信号で右左折してきて衝突 | 自転車10:四輪車90 |
基本過失割合で自転車に過失が出るようなケースでも、自転車を運転していたのが13才未満の児童・幼児である場合、過失割合が自転車側に有利に修正されることがあります。また、自転車を運転していたのが65才以上の高齢者の場合も、過失割合が自転車側に有利に修正されるケースがあります。
当事務所でお受けしている事案でも、児童・幼児・高齢者の方が自転車運転中に交通事故被害に遭ったというケースがよくあり、過失割合が被害者に有利に修正されるケースがよくあります。
当事務所の交差点事故解決事例
高次脳機能障害9級が残存し、2493万円で示談解決。詳しく見る
取得金額
2493万円
受傷部位
頭部(脳)
後遺障害等級
9級
担当弁護士:羽賀 倫樹
事故直後にご家族からご相談いただき、その後正式にご依頼いただきました。2年して症状固定し、高次脳機能障害で9級の認定。示談金は2493万円で解決しました。
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更新日:2023年11月10日
大阪府にお住まいの方で交通事故の被害に遭われたら
みお綜合法律事務所は、大阪梅田・京都駅前・神戸三宮に事務所があります。大阪事務所は梅田にありますので、大阪府内にお住まいであったり、大阪で勤務されている方などは、大阪事務所で相談されることが多くなっています。
なお、比較的軽傷で、治療が終了し保険会社から示談金額の提示があったという方等は、電話と書類のやり取りで対応が可能な場合があります。
更新日:2024年9月20日
交通事故チームの主任として、事務所内で定期的に研究会を開いて、最新の判例研究や医学情報の収集に努めている。研究会で得た情報や知識が、交渉などの交通事故の手続きで役立つことが多く、交通事故チームで依頼者にとっての最高の利益を実現している。
また羽賀弁護士が解決した複数の事例が、画期的な裁判例を獲得したとして法律専門誌に掲載されている。
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