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事例研究
Vol.20

入通院慰謝料や逸失利益などが争点となり、紛争処理センターの斡旋で示談成立した事例

本件の担当
羽賀弁護士

2018年11月16日

事例の概要
  • 被害者はアパレルショップ勤務の20代女性。左足骨折で14級9号の等級認定が下りたが、異議申し立てをして12級7号の認定。
  • 治療後職場復帰するも、足への負担が大きく退職を余儀なくされる。
  • 相手側保険会社に、休業損害、退職後休業損害、後遺障害逸失利益、慰謝料等、合計約1,300万円の示談案を提示。
  • 保険会社の回答は約529万円。逸失利益や入通院慰謝料の数字が当方主張よりかなり低く、交渉後も改善されなかったため、紛争処理センターに申し立てを行った。
  • 過去の判例を多数証拠として提出し、ほぼ当方の主張が認められたが、学歴を基に基礎収入は下げられ、約886万円の斡旋案で示談成立。

議題内容

  • 争点となった入通院慰謝料や後遺障害逸失利益の主張の立証方法。
  • 後遺障害診断書の修正について。
  • 学歴、年収、未・既婚の違いによる逸失利益の差について。
議題内容
  • 過去の判例を複数証拠として提出して、主張がほぼ認められた。
  • 当事案は、弁護士が後遺障害診断書の可動域の修正を依頼し、等級認定の異議申し立てが認められた。
参加メンバー
澤田弁護士、羽賀弁護士、吉山弁護士、小川弁護士、田村弁護士、石田弁護士、山本弁護士、加藤弁護士
羽賀弁護士
これは、紛争処理センターで最近解決した事案です
ご依頼者は20代女性。優先道路側を自転車で走行中、交差する非優先道路を走行して来た四輪車と衝突。左足首あたりの関節内果骨折などをされました。
可動域制限があるにもかかわらず、14級9号の等級認定が下りてしまったので、異議申し立てをし、改めて12級7号の等級認定が出た段階で保険会社に示談案を提示しました。
羽賀弁護士
12級7号なので、逸失利益に関しては、労働能力喪失期間は67歳までということで算定し、その他色々合わせて、まず、1,300万円ということで、保険会社に請求しました。
それに対しての対案が、医療照会をやっていますということで、2か月ちょっとかかってやっと出てきましたが、約218万円と相当低い金額でした。
田村弁護士
なぜそんな金額になったんですか?
羽賀弁護士
ほとんど逸失利益の部分ですね。
田村弁護士
保険会社はどういう計算だったんでしょう。
羽賀弁護士
労働能力喪失率を、症状固定後の3年間は、後遺障害等級12級7号の14%で、その後の3年間は14級の5%で算定して、それ以降は労働能力喪失は認めませんということで、こんな対案が出て来てしまったんですね。
羽賀弁護士
金額の開きが大き過ぎるので、まずは交渉で何とかならないか話をしてみました。その結果、労働能力喪失率は、症状固定後10年間は14%を認め、その後の10年間は5%とし、その後は認めませんというところまでは譲歩してきたんです。しかし、それで計算しても、218万円が529万円くらいになるという程度なので、逸失利益がこういう認識だとさすがに無理かなということで、ご依頼者とも相談して、紛争処理センターに申し立てを行うということになりました。
吉山弁護士
逸失利益以外の争点はありましたか。
羽賀弁護士
いくつかあるんですけれど、入通院慰謝料です。当方の請求が2,050,000円だったのに対して、保険会社側は、実通院日数が少ないので、実通院日数を3.5倍したものの基準で計算して、1,024,000円になるという回答なので、そのあたりが主な争いになりました。
山本弁護士
逸失利益や入通院慰謝料のこちらの主張の根拠はどういったものですか?
羽賀弁護士
それについては、参考資料としてお配りしていますが、過去の裁判例を調べて紛争処理センターに提出しました。例えば、足関節の可動域制限で、保険会社側は、労働能力喪失期間を制限すると主張しているのに対して、申立人側としては、足関節可動域制限に関する判例を7件ほど挙げて反論しました。
あと、入通院慰謝料の方も、実通院日数の3.5倍ではなくて通院期間の方を使用すべきだと主張しました。
山本弁護士
証拠説明書では、入通院慰謝料について、長期不規則の基準を使うのは例外的場合であることや、骨折の場合は通常基準を使うケースが相当数あることを主張していますね。
羽賀弁護士
主張書面でも、相手側の主張に対して、具体的な事実や判例を色々細かく書いて反論していますので、またご覧になってください。
山本弁護士
紛争処理センターの判断はどうでしたか。
羽賀弁護士
最終的に出てきた斡旋案は、8,860,725円です。紛争処理センターの斡旋案を資料としてお配りしています。
澤田弁護士
結論的には間を取った数字ですね。
羽賀弁護士
そうですね。理由は色々あるんですが、こちらがメインとしていた労働能力喪失期間ですね、これについてはこちらの主張通りの45年でとっています。
しかし、入通院慰謝料を、ひき逃げの加算をして205万円にしたんですが、刑事事件の方で、ひき逃げの故意がないということで事実に挙げられていないという状態だったので、こちらの主張が通りませんでした。
澤田弁護士
でもひき逃げやったんですよね、被害者からしてみると。
羽賀弁護士
客観的に見ればひき逃げなんですけれど、主観は分からないと。加害者の方が、そもそも、被害者の方に当たったことに気が付かなかったのでそのまま行ってしまいました、という主張なんです。
田村弁護士
被害者が倒れたのは分かってたんですか?
羽賀弁護士
「当たったこと自体気付いていないので、そのまま行ってしまいました」ということなので、そもそもひき逃げの故意が認定できないんです。
澤田弁護士
故意があってもなくても、客観的に、逃げられたってことに対する苦痛は一緒なんですけどね。
羽賀弁護士
という主張もしたんですが、そこはまあまあということで、通院期間の方で見てもらったというかたちになりました。全体としては、結構こちらからの主張を採ってもらってはいると思います。
小川弁護士
こちらの請求額と差が出た一番の原因は何ですか?
羽賀弁護士
基礎収入が下げられたというところですね。376万円の主張でしたが、286万円で算定されました。
澤田弁護士
ご依頼者は何をされていた方ですか?
羽賀弁護士
アパレルの店員さんです。それ自体は問題ないんですが、高校中退ということだったので、基礎収入を中学卒の平均に近づけられてしまって、そこがマイナスになった理由です。
澤田弁護士
実際の収入はどれくらいだったんですか?
羽賀弁護士
収入は240万円です。
澤田弁護士
そうなんですね。
羽賀弁護士
保険会社とは、基礎収入に関しては争いなくやってたんですが、加害者側に弁護士がついて、基礎収入は実際どれ位ですか?という指摘が入りまして。240万円そこそこで、中学卒の平均収入の1割増し位だったので、下げられてしまったということです。そこは下げられましたが、まあまあ全体の数字としては上がったというかたちです。
澤田弁護士
保険会社が逸失利益の期間制限を言ってくるってことですが、なんでそんなふうに言ってくるのでしょうか?神経症状だから?
羽賀弁護士
この方の後遺障害は可動域制限がメインなので、通常、逸失利益の期間制限は認められません。しかし、裁判例を調べていくと、そういう事案がないわけではありません。可動域制限でも12級だと、一部制限している事案もあるのはあります。
あと、保険会社の顧問医がそういう意見だというのが、今回の事案では大きいみたいです。
羽賀弁護士
そもそも後遺障害等級が、異議申し立てで14級から12級に上がったので、後遺障害等級が微妙な事案ではあります。当初の認定だと14級になってしまうくらいに、骨折自体はきれいに治っていましたので。
吉山弁護士
そうですね。
澤田弁護士
後遺障害等級の異議申し立ては事務所でしたんですか。
羽賀弁護士
そうですね。
羽賀弁護士
可動域制限に基づいた異議申し立てで認められたんですが、骨折の治癒の状態から見れば、12級はギリギリといえばギリギリの事案なのかもしれないので、保険会社とすれば、それじゃあ逸失利益の期間制限をやってみようか、というのがあったのかもしれないです。
澤田弁護士
その可動域制限って、一度お医者さんが測って書いてしまわれたら、もう、もう一回測ってくださいとか、なかなか言いづらいものなんですかね。
羽賀弁護士
そうですね。ただ、被害者請求で提出する前だったら、修正してもらえることはあります。診断書に修正した跡が残っていても、別にとやかく言われません。
澤田弁護士
そうなんですね。やっぱり後遺障害の申請前に修正する必要がありますね。
羽賀弁護士
出した後だと修正は厳しいですね。
澤田弁護士
でも、可動域制限って、わざと曲がらないようにできるんじゃないですか。
羽賀弁護士
自動値だとそうなってしまいますが、基本的に他動値で認定されるので、そういうわけにはいかないでしょうね。
澤田弁護士
他動値は、お医者さんが手を添えて測るからね。やっぱり、診断書を書いてもらう前に相談に来ていただきたいですよね。
羽賀弁護士
その方がやりやすいですね。後になって変えてくださいって言っても、なかなか応じていただけないこともあるので。
澤田弁護士
お医者さんは、分度器みたいなので測られるの?
羽賀弁護士
分度器で測る先生もいらっしゃいますし、そうじゃない先生もいらっしゃいます。
澤田弁護士
目視ですか。
羽賀弁護士
そこのところを確かめると、実はちゃんと測っていないということもあります。なので、分度器で計ってほしいと希望を入れることがあります。
田村弁護士
でも言いにくいですよね、患者さんとしては。
小川弁護士
紛争処理センターへの申立にしたのはなぜですか?
羽賀弁護士
事実関係の争いはないと思われたからです。逸失利益は評価の問題で、過失割合の争いはありましたけれども、事実関係の争いは無く、どう評価するかだけの問題ってことなので、紛争処理センター向きの事案かなと思いました。
澤田弁護士
紛争処理センターだと、申し立ててから結論が出るまでが短いというメリットがありますね。
羽賀弁護士
そうですね。この事案は申し立ててから約5カ月で示談成立です。
澤田弁護士
裁判だと紛争処理センターより時間がかかりますね。1年~1年半くらい。
弁護士費用の加算と遅延損害金の加算がありますが、裁判上和解だとそのメリットもあまりないですね。
吉山弁護士
資料を見ると、退職後の休業損害はあまり認定されていませんね。
羽賀弁護士
そうですね。1か月分だけってことですね。紛争処理センターの判断としては、やめてから1か月あれば再就職可能という考え方だと思います。
吉山弁護士
なるほど。
澤田弁護士
さっきの、中卒とか高校中退とか、そういうのは卒業証明書とか出したりするんですか?
羽賀弁護士
出してないです。こちらに不利な主張になるので、提出が求められなかったのだと思います。
吉山弁護士
大卒の平均賃金で算出するときは、保険会社から卒業証明書ありますかって聞かれたことはありますね。そのときは出しました。
澤田弁護士
やっぱりね。だって違ってきますもんね。

「みお」のまとめ

双方の提示する賠償金額に大きな開きがあったものの、事実関係の争いはほとんど無かったことから、時間も費用もかからない、紛争処理センターでの斡旋を選択しました。証拠として過去の判例を多数提出し、労働能力喪失期間は後遺障害等級に見合った当方の主張が認められ、短期間で双方納得した金額での示談が成立した事例です。

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