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弁護士による交通事故研究会

事例研究
Vol.4

将来介護費までを含めた示談交渉

本件の担当
大畑弁護士

2018年01月26日

事例の概要

高齢を理由に減額を迫る相手側と交渉して必要な補償額を獲得した事例。

議題内容

  • 高齢の専業主婦の休業補償をどう認めさせるか
  • 満額回答まで粘るか、減額されても早い示談成立をとるか
議題内容
  • 被害者は高齢の女性。事故により両足に大ケガを負い、歩行困難に。予後も悪く、再手術や病後感染により、将来的にも治療が長引くことが予想された。
  • 事故前、被害者は一切の家事を担当していました。、事故後は家事を十分にできなくなり、将来介護費に加え、主婦業の休業損害補償費などが加算されて示談金は高額になった。
  • 保険会社(交通共済)は将来介護費や休業損害額について争ってきたものの、交渉の結果、一定額が認められた。
参加メンバー
大畑弁護士、小川弁護士、北名弁護士、澤田弁護士、羽賀弁護士、山本弁護士、吉山弁護士
大畑弁護士
依頼者は60代の女性です。大阪南部の横断歩道を歩行中に後ろから右折してきたトラックに両足を轢かれ、足の一部を欠損する重度の損傷を負われました。高齢者の大ケガということで予後が悪く、何度も手術をしたために治療が長引き、それに伴う介護費用をどこまで補償するかということが示談の争点になりました。
澤田弁護士
ご高齢なのに大変な目に遭われたんですね。ご家族構成はどうでしたか。
大畑弁護士
成人に達している2人の息子さんと同居されていました。長男は自立していますが、次男は事情があって親がかりの生活を送っているという家庭環境でした。
澤田弁護士
後遺障害診断結果はどうだったんですか。
大畑弁護士
足首、足指、足関節、それぞれに重い障害が残っていて、手術の際に別の部位から皮膚を移植したために瘢痕も残りました。後遺障害等級申請の結果6級が認められ、6級を前提にした示談交渉をしました。加害者であるトラック運転手が加入している交通共済組合に連絡を取ったんですが反応がなく、何度催促しても「検討しています」というばかりでらちの明かない状態が長く続きました。
澤田弁護士
足の怪我で6級になったんですね。
大畑弁護士
症状が長引いていることや、何度も手術をしていること、依頼者の家庭の事情なども考慮に入れ、今後も介護費用がかさむことを予測して6級獲得をめざしました。
澤田弁護士
相手側とは、その後進展したんですか。
大畑弁護士
時間はかかりましたが、何とか交渉に漕ぎつけることができました。相手側は、慰謝料の減額、将来介護費のカット、休業損害と逸失損益に関しても高齢であることを理由に減額を要求してきました
澤田弁護士
休業損害といってもこの方は専業主婦で、しかも高齢ですよね。
大畑弁護士
そうなんですが、日常的に次男の面倒は母親である被害者が見ていたため、彼女が歩けなくなると家事を代行する人手が必要になってきます。休業損害についてはこうした事情から、事故前は、高齢であっても被害者が一家の主婦として家事一切を担っていたということを説明して相手側の理解を得ました。
澤田弁護士
相手側が提示してきた内容とは大きなズレがあるようですが。
大畑弁護士
最初は、将来介護費を全部はずしてくれれば示談に応じるという話でした。症状固定から示談までにかなりの時間が空いていて、その間の介護費をどう扱うかについても問題になりました。示談までの間に介護保険がすでに一部払われている点を相手側の代理人が問題にしてきました。そこで、こちらとしては、示談成立までに時間がかかったのは、相手側が連絡を拒み続けたことによると反論したところ、向こうもその点を認めて最終的には金額合意に至ることができました。
澤田弁護士
相手側が示談交渉のテーブルに着かなかったというのは、なぜなんでしょうね。
山本弁護士
交通共済というのは、トラック運送業者が集まってつくっている保険会社のような組織だと聞いていますが、対応がそんなに悪いのですか。
吉山弁護士
担当者によるのではないですか。
羽賀弁護士
おそらく、交通共済そのものに問題というより、担当者の問題が大きいと思います。
大畑弁護士
金額が大きかったのと、提出した資料が細部に及ぶ複雑な内容だったので、検討に時間がかかったのではないかと思います。
小川弁護士
依頼者が高齢でなければ金額交渉で減額されることもなく、もう少し大きな補償が得られたかもしれませんね。
吉山弁護士
確かに。もう少し若ければ、賃金センサスに基づく金額も変わってきたでしょうね。
澤田弁護士
たしかにこちらの提示内容からするとこの減額は受け入れがたい面もありますが、依頼者の年齢のことを考えると交渉を長引かせるより、少しでも早く結論を出したほうが依頼者にとってはいいと考えるべきでしょうね。
大畑弁護士
私もそう考えて、一定の減額を受け入れ、相手の合意が得られた時点で示談をまとめることにしました。

「みお」のまとめ

6級という高位の後遺障害等級が認定された事例です。依頼者の方が高齢であったこともあり、早めに示談を成立させる必要があると判断しました。一定の減額にはなりましたが、手続きが長引くよりはいいとして、ご依頼者の方にも満足いただけた事例です。

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