更新日:2023年5月29日
骨折後の症状が完治した後の示談交渉で示談金を増額。
みおでご相談後の取得金額
事例の概要
被害者様:Kさん/50代/会社員/兵庫県小野市在住
骨折の治療が終了して、保険会社から示談金提示があった後に損害賠償金診断をお申込みいただき、増額の可能性ありと判断しご依頼となりました。依頼前の提案額88万円から105万円に増額、解決に至りました。
事故はこうして起こった
Kさんは、兵庫県小野市で、自転車で優先道路を走行していたところ、非優先道路である側道から出てきた自動車に衝突されてしまいました。
後遺障害と解決までの道のり
この事故で、Kさんは、右舟状骨骨折の怪我をしてしまいました。
10か月ほどの治療で完治し、保険会社から示談金88万円の提示があったものの、初めての交通事故であり、妥当であるかよく分かりません。インターネットを調べて当事務所の交通事故賠償金診断をお申込みいただき、弁護士が内容を確認して、増額の可能性があることをお伝えしました。その後正式にご依頼いただき、保険会社との交渉を進めました。
保険会社との交渉では、慰謝料の金額が問題となり、依頼前は88万円と提示された示談金について、105万円に増額して解決ができました。
当事務所が関わった結果
これに対し、弁護士が交渉すると慰謝料が130万円程度に増額になると見込まれる一方、事故状況からすると過失割合は10:90程度になるものと思われました。ただ、仮に過失割合が10:90になったとしても、88万円よりは増額になると見込まれたことから、交渉を受任。交渉の結果、上記の見通し通り慰謝料は約130万円に増額になる一方、過失割合は10%を主張されました。ただそれでも、示談金は105万円となり、依頼前より増額になったことから示談で解決ができました。
解決のポイント
慰謝料の交渉
交通事故の慰謝料には、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準の3つがあります。3つの基準を簡単に説明すると、以下の通りです。
①自賠責基準→最低限の補償を目的とする自賠責保険の基準で、3つの基準の中で最も金額が低くなります。
②任意保険基準→上記の自賠責基準よりは高いですが、自賠責基準と大きくは変わらないのが特徴です。
③弁護士基準→3つの基準の中で最も高くなります。ただし、弁護士に依頼しないとこの基準での交渉はできません。
本件では、自賠責保険基準よりは高い任意保険基準で慰謝料の提示がありましたが、弁護士基準より40万円以上低い金額になっていました。そのため、弁護士基準で交渉できれば十分な増額を期待できると判断。実際に交渉すると、慰謝料自体は88万円→130万円に増額になり、大幅な増額になりました。
過失割合の問題点
本件は、事故状況からすると、Kさんにも10%程度の過失割合が出ることが考えられました。
ただ、保険会社からKさんに提示された示談提案では、過失割合の主張はありませんでした。これは、慰謝料を低くする代わりに、過失割合を主張しないことで示談交渉をまとめやすくしようとする保険会社の交渉方法です。被害者の方が弁護士に依頼しない段階ではよく見られる手法と言えます。
保険会社の提示が以上のような内容の場合、弁護士が入って過失割合が主張されても最終的な示談金額が増額になるかを見定める必要があります。本件の場合、仮に10%の過失を主張されても増額が見込まれることから、示談交渉をお受けしました。
弁護士がこの点を的確に把握していないと、実際の示談金額より大きな見通し額をお伝えすることになりかねません。本件は、弁護士が的確な見通しを立てることで、スムーズに手続きができた事案と言えます。
担当弁護士のまとめ
保険会社から提示された示談金を、弁護士による交渉で増額した事案です。増額幅が17万円ほどですので、弁護士費用が気になるところですが、弁護士費用特約を契約されていたため、弁護士費用は全額が保険会社から支払われ、Kさんの実質負担は0円でした。
このように、弁護士費用特約があれば、示談金額や増額幅に限界が見込まれる事案でも、弁護士に交渉を依頼して手続きを進めることができます。交通事故の示談金が増額にならないか相談したいという方は、弁護士費用特約があるか確認いただき、ご連絡をお願いします。
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