高次脳機能障害について①

高次脳機能障害とは?

高次脳機能障害とは、交通事故により脳に重大な損傷を負い、感情のコントロール、目的の設定やその遂行、作業の反復継続などの高度な脳機能が障害された状態を言います。

「高次脳機能」の分かりやすい例を挙げると、正常な人の場合、「シャープペンシルで物を書こう」と思えば、誰の指示も受けずにシャープペンシルを手に持って紙に字を書きます。
ところが、重い高次脳機能障害の方の場合、周りの方が、

1 シャープペンシルを手に持ちなさい
2 シャープペンシルの末端を押して芯を出しなさい
3 紙の上にシャープペンシルを置きなさい
(シャープペンシルという言葉すら理解できなくなる場合もあります)
4 ○○という字を書きなさい

などと細かく指示しなければいけなくなります。

高次脳機能障害はなぜ起こるか?

脳は、簡単に言うと、神経線維が複雑に入り組みながら、相互に密接な関連を持ちつつ機能しています。また、脳が機能するためには、大量の酸素や栄養が必要となります。しかし、交通事故で脳がダメージを受けると、事故の衝撃で神経線維が引き裂かれてしまい、脳の各機能が連携を取ることができなくなります。

さらに、脳が腫れ上がり、酸素や栄養の供給がうまくいかずに、脳細胞が死滅してしまうこともあります。そのため、脳機能に重大な障害が引き起こされてしまうのです。万が一、最低限の生命維持に必要な呼吸中枢などがダメージを受けると、死亡してしまうことになります。

最近は救命救急の水準の向上により、多くの方が死の淵から生還されていますが、その代わりに高次脳機能障害を負う方が増えています。

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