民事手続での解決方法の選択(専門家への依頼の可否)

加害者に対する損害賠償請求ですが、自分で解決できるか、弁護士等の専門家に依頼するとして、
誰に依頼すべきかについて、メリット、デメリットを踏まえながら解説します。

A.自分で保険会社と示談交渉をする

弁護士などに依頼しないので、その分費用が安く抑えられる可能性があります。
ただし、賠償額自体が低いままで示談する可能性が高くなります。

1. 保険会社の対応の是非はともかく、保険会社の言動に傷つく可能性があります。また、専門的知識を蓄えたうえで交渉に臨まない限り、保険会社に言いくるめられてしまいます。

2. 低額な賠償額で示談してしまうケースがほとんどです。日弁連業務対策委員会が99年12月に実施した、弁護士に対するアンケートによると、弁護士が介入したことによって、保険会社の当初の提示額より解決金額が増額したパーセンテージは97%となっています(「自由と正義」平成18年1月号32頁)。

B.行政書士に依頼する方法

弁護士に依頼するより費用が安く抑えられる可能性があります。
逆に、弁護士に依頼するより高くなってしまう可能性もあります。

1. 代書(書類作成の代行)の手数料を支払う必要があります。また、行政書士によっては、着手金や報酬金を支払う必要があります。

2. 行政書士は代書しかできないため、自賠責保険に対する保険金請求しか関与できず、民事や刑事の裁判を視野に入れながらの全体的な解決ができません。

C.司法書士に依頼する方法

弁護士に依頼するより費用が安く抑えられる可能性があります。
こちらの場合も、弁護士に依頼するより高くなってしまう可能性もあります。

1. 着手金や報酬金を支払う必要があります。

2. 司法書士は140万円の範囲でしか代理権がないため、請求額が140万円を超える交通事故では、自ら相手方と交渉するか裁判するしか方法がありません。

3. 司法書士に裁判を依頼して敗訴した場合、2審からは弁護士に依頼する必要があり、司法書士と弁護士と2重に着手金を支払う必要があります。

D.弁護士に依頼する方法

民事や刑事の裁判を視野に入れながらの全体的な解決ができます。

着手金や報酬金を支払う必要があります。

自力で解決するか、誰に依頼するかは、被害者の意向にもよりますが、多くの場合は弁護士に依頼したほうが良い場合がほとんどです。なお、交通事故を支援するNPO団体が様々存在しますが、玉石混交ですので、相談するか否か慎重に見極める必要があります。

▲ページの先頭へ