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症状固定と被害者請求
 後遺障害書を取得すると、治療費や休業損害の支払が打ち切られますが、治療を継続して大きな改善が見られない場合には症状固定をして次のステップに移行したほうが時間の節約になるでしょう。
・・・
 症状固定かどうかは、医者とよく相談して決めてください。ただ、下記のとおり当方に過失がある場合、症状固定を早めた方が結果的に良いことが多いです(絶対ではないですが)ので、治療による効果が感じられない場合には主治医に症状固定したほうが良いか相談を持ちかけたほうが良いでしょう。
 ただし、重度な後遺障害の場合には、自宅での介護体制の整備などの問題もありますので、症状固定の時期を慎重に判断する必要があります。
(あくまで一例です)

・過失割合
→当方30%、相手方70%

・治療費(勿論、健康保険使用)
→1年間で100万円、
 2年間で150万円(1年目100万円、2年目50万円)

・休業損害などのその他の損害
→300万円
(1年後に復職して、1年目以降は他の損害が発生しないとします)

・自賠責や任意保険からの既払金
→1年で症状固定の場合 230万円
 2年で症状固定の場合、280万円
 (余分にかかった治療費50万円を保険会社が払ったとします)

(治療費+その他損害)×(100%−当方の過失割合)−既払金

・1年後に症状固定の場合
(1,000,000+3,000,000)×(100%−30%)
 −2,300,000=500,000

・2年後に症状固定の場合
(1,500,000+3,000,000)×(100%−30%)
 −2,800,000=350,000
 医者は、非常に多忙のため、単に後遺障害診断書の作成を依頼すると、簡略な診断書しか書いてくれません。保険会社に渡す前に、弁護士と相談して、予想される後遺障害と等級、後遺障害を立証するのに必要な検査をしているか、検査方法に不備がないか(関節の可動域測定を角度計を使用せずに目測で測定する医者も中にはいます)、自覚症状もきちんと書いてくれているかチェックしてください。
・・・
 後遺障害診断書の記載欄のうち、「自覚症状」から後遺障害の名称・程度を推定し、それを「各種検査などの他覚的検査」で立証するという流れなので、検査漏れがあったら、検査し直して再度後遺障害診断書を作成してもらうと良いでしょう。勿論、後遺障害が残らないのがベストですが。
 後遺障害診断書ができたら、自賠責保険へ請求します。自賠責保険は、あくまで最低限の補償ですが、当面の生活資金になりますので被害者請求をしましょう。自賠責保険金をもらってから保険会社との交渉で決着するか、裁判するか決定しても遅くありません。
・・・
 後遺障害等級の認定と共に、自賠責保険金が支払われます。後遺障害等級に不服がある場合には、認定票記載の理由をみて、異議申立をするか決断します。
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